本記事では【世界一シンプルで科学的に証明された究極の食事】という本を読んで学んだこと、考えたことをアウトプットします。
健康に良い食べ物はどんなものか?
という疑問に対して、この書籍は
- 健康に良い食事5つ・悪い食事3つ
- 科学的な証拠に基づいているとは何か?
- 健康に悪い食べ物は量を減らすことで解決できる?
を 解説しており、玉石混合の食の情報に溢れる昨今、科学的に証明された食事について知ることができる良本だと感じました。
「世界一シンプルで科学的に証明された究極の食事」を読んだ理由・きっかけ
体調を崩しがちなので、生活習慣、食事、睡眠を改善したいなと思い、そのうちの食事の部分について学んでみようということで読んでみました。
体は食べたもので構成されていると聞きます。食物の元素が体の中の元素と置き換わったりと、食事によって摂取した食べ物は消化してエネルギーとなるだけでなく、体の一部になるということですね。(参考:あなたの安定同位体比はいくつ?)
健康に生きるために食べ物の知識を身につけていきます。
「世界一シンプルで科学的に証明された究極の食事」で解説されていること
目次
第1章 日本人が勘違いしがちな健康常識
「世界一シンプルで科学的に証明された究極の食事」、目次
第2章 体に良いという科学的根拠がある食べ物
第3章 体に悪いという科学的根拠がある食べ物
特別編 病気の人、子供、妊婦にとっての「究極の食事」
解説されていること
健康
健康に良い食べ物は下記の5つ
- 魚
- 野菜と果物
- 茶色い炭水化物
- オリーブオイル
- ナッツ類
健康に悪い食べ物は下記の3つ
- 赤い肉
- 白い炭水化物
- バターなどの飽和脂肪酸
なんでこれらが健康に良くて悪いのかは、ぜひ本を読んで確認してみてください。
科学的な根拠に基づいて詳しく解説されていて非常に勉強になりました。
そもそもこの本で言われている科学的根拠とは何か?
科学的な実験や検証を行うことで、食べ物を摂取した時の病気のリスクを下げたり、上がったりする根拠についてを示したものだそうです。
詳しくは後述の「参考になった内容」でアウトプットしています。
「これを食べれば健康に生きることができる」「これを食べると病気になる」というより、「この食べ物を食べて、その食べ物を食べなければ、病気になる確率が減る」というものです。
そして、残念ながら体に悪い食べ物は食べ過ぎなければ大丈夫という訳では無く、食べたら食べた分だけリスクが高くなるので、極力健康に悪いものは他のものに置き換えることが大事とのことです。
自分が特に参考になった内容
科学的に証明されたというのはどういうことか
科学的な証明というのは、実験や検証の研究結果に裏付けされた証拠によって明らかにされたことでしょうか。
確かに、「科学的に証明された」とつくと、色々検証された信頼の置ける情報なんだなと思ってしまいます。
ところが、実際には質の良い研究もあれば、悪い研究もあります。
この中で、信頼のある証拠を示すためには、質の良い研究結果を抽出する必要があります。
それはどうやって行なっているのでしょうか?
食品が人体に与える影響を調べる方法は主に下記の2つがあるそうです。
- ランダム化比較試験
- 観察研究
ランダム化比較試験はくじ引きの要領で2グループに分けて、片方のグループだけに効果をみたい食品を摂取してもらうもので、
観察研究は、ある集団の中から食事のデータを集めて、特定の食品を多く摂取しているグループと、摂取量が少ないグループを比較するもだそうです。
そして、食品の効果をきちんと評価できるのは、ランダム化比較試験の方と言われています。
次に、このような研究がたくさんある中で、どの研究結果が本当に信頼の置けるものなのかについて解説されていました。
ここで登場するのが「メタアナリシス」というものだそうです。
これは複数の研究を取りまとめたもので、たくさんの研究の中から結果を分析するものです。
つまり、「ランダム化比較試験」をまとめた「メタアナリシス」が最強のエビデンスであるとのことです。
この書籍では、上記の条件を満たす研究結果を元に食事による健康リスクを記したものとのことです。
食べ過ぎなければ大丈夫?
この本では、白米を食べると糖尿病のリスクが高くなると記してありました。
ところがどっこい、白米は日本人にとっては欠かせない主食です。
外食でお米を食べると白米を回避するのが難しいぐらい白米に溢れていますね。
そこで出てくるのが、白米の量を減らしたらいいんじゃないのかという疑問です。
残念ながら、白米は摂取量が少なければ少ないほど糖尿病のリスクが下がるというエビデンスが報告されています。
つまり、糖尿病のリスクを気にするのであれば、白米を摂取しないことが必要とのことです。
健康リスクのある食べ物は摂取すること自体がリスクになることが多いそうなので、本当にリスクを気にするのであれば、量を減らすではなく、食べない or 置き換えをすることがポイントだとのことです。
本書の通り健康リスクを考えて忠実に守ろうとすると、確実に好きなものが食べられなくなります。
食事は楽しさや幸福感も与えてくれるから、それを捨てて健康をとるといのも違う気がしますね。
そこは本書でも言及されており、食事によるメリットデメリットを理解した上で、食べるものを選択するべきと筆者は考えているそうです。
自分も科学によって得られた知見は、こうするとどんな恩恵が得られる確率が上がるかを示したものだと思っているので、知った上で自分で納得した方を選ぶと良いと思います。
食事と健康については、自分の好きなものを食べて、仮に病気になったとしても、その時にもう後悔はないと思えるくらいの生き方をしたいと思いました。
「世界一シンプルで科学的に証明された究極の食事」から学べたまとめ
以上、「世界一シンプルで科学的に証明された究極の食事」を読んで学んだことのアウトプットでした。
この本では、
健康に良い食べ物はどんなものか?
という疑問を、
現状の科学で最も信頼性がおけると言われている根拠(ランダム化比較試験 × メタアナリシス)に基づいて判断された食べ物が紹介されていました。
健康になるための食事的な豆知識と思っていたら、科学的な根拠に基づいたかなり極端な知識が紹介されていて、それを取り入れるのには覚悟が必要だなと思う感想を抱きました。
私も研究者なので、試験方法や解析方法についてはまぁそこそこ知っていますが、実際に引用されている文献をちらっと読んでみても、
- その分野の背景がわからない
- メタアナリシスの著者の信頼性とか、取り上げられている文献の妥当性がわからない
という感じで、恥ずかしながら書籍の情報を検証して見ようと意気込んだものの挫折しました。
分野が違うと素人同然なので、異分野の知見やそれに基づく意見は同じ研究者といえど、信用するしか無いなと感じました。
同時に、自分が発信する専門分野の情報も信頼を持ってもらえるようにしていかないといけないなとも思います。
研究は信頼で成り立っている部分も多いので、信頼を作り、裏切らないように心がけるのが必要ですね。
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