贈り物には意味があります。
例えば、ハンカチであれば「別れ」ですね。由来は涙を拭くための道具なので。
卒業祝いや入学祝い、入社祝いなど、勉強や仕事の節目で贈り物として選ばれるのが「ペン」です。
勉強や仕事を頑張ってという意味が込められているそうです。
本記事では、私が衝撃を受けた卒業生にペンを贈る素敵な意味をアウトプットします。
大学でお世話になった先生が、教え子の卒業にペンを贈る時に込めた意味が素敵すぎました。
それが
「あなたの思考は世に出しても恥ずかしくない程磨きあげられました。あなたの考えを認めます。」
その証として、思考を表現するための道具であるペンを贈る
というものです。
私はその先生の教え子ではなかったので、贈ってもらった訳ではありません。
だいぶん昔の話なので、一言一句覚えてないけれど、忘れないようにするために、そして自分自身ペンを大事にしようと思ってここにアウトプットします。
ペンという道具の本質
ペンは書くための道具です。
先生に言わせると、「思考を紙などの媒体に表現するための道具」。文字や絵という形で、自分の思考を世の中に残して伝えるための道具とのことです。
そして道具である以上、きちんと使いこなすためには、思考を表現するためのトレーニングが必要です。
- 真実かどうか
- 根拠はあるか
- 原理原則にのっとっているか
- 本質を突いているか
それを学ぶ最後の機関が大学です。
ということを静かに熱く語る先生でした。
私自身、たかがペンをそこまで考えて使っていたことがなかったので、まさに脳天直撃な衝撃でした。
卒業生にペンを贈る意味
学校では生徒が卒業した際にペンを贈ることが多いですね。
その理由は卒業してから頑張ってねという意味が通説です。
私の尊敬する先生はもう少し深掘りして、ペンという道具の役割を意識した意味を込めてプレゼントしていました。
それが
あなたの思考は世に出しても恥ずかしくない程磨きあげられました。あなたの考え方を認めます」
その証として、思考を表現するための道具であるペンを贈る
でした。
この考え自体、アメリカだったかイギリスだったかの大学で使われていたと言っていた気がするのですが、結構調べてもヒットしなかったので、ここではあくまでその先生の考えとします。
この考え方がとにかく素敵だと思います。
ペンという道具としての役割、大学で培われる考え方、この二つをしっかり込めた贈り物だと思います。
ペンだけでなくとにかく贈り物に意味を込めている先生でした。みんなが何も考えずに使っている物、一つ一つに意味を見つける達人だったと思います。
私はその先生の教え子ではなかったので、ペンはもらっていませんが、そんな意味を込めたペンを贈ってもらえたらきっと嬉し泣きするでしょう。
感銘を受けて大事にしているペン
本ブログではよく2本のペン(万年筆)が登場しています。
- 緑縞は、初めて論文が通り、学振が採択されたお祝いでいただいたもの。
- 青縞は、先生のペンに対する考えを聞いて、感銘を受けて自分に贈ったもの。
図らずも2本同じ種類の色違いになりました。
ペリカン社のスーベレーン M400という素敵な万年筆です。
自分に贈った一本は、このペンを持っていても恥ずかしくないような考えができるようになろうという決意が込もっています。
修士卒業と博士の入学のお祝いでいただいたお金で購入させてもらいました。
論文と学振のお祝いでいただいたものは、大学で教員をしている叔母からいただきました。「研究者としての一歩を本格的に踏み出した」と言われて、かなり嬉しかったです。
研究生活を支えてくれている良き相棒たちです。
気持ちや覚悟を長く維持するのは難しいですが、毎日大切に使うものに意味付けしていると、いつも思い出させてくれます。
これからも、研究に携わる身として、このペンを持つのに恥ずかしくない人になれるように鍛えて行きます。
まとめ
本記事では、卒業生にペンを贈る素敵な意味のアウトプットでした。
それが、「あなたの思考は世に出しても恥ずかしくない程磨きあげられました。あなたの考え方を認めます」。その証として、思考を表現するための道具であるペンを贈るというものでした。
たかがペン、されどペン。ペンにそこまでの意味を考えて込める人は初めて出会って感動でした。
自分にはまだこんな素敵な理由をつけてペンを贈ることはできないけれど、いつか贈ることができるような素敵な人になりたいです。
研究を頑張りたい、考えて答えを見つける人になりたいなどの気持ちを形にして、自分に贈ってみるのもひとつではないでしょうか。
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