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企業で役に立つと思う博士課程の能力【2選】

Science Memo
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本記事では、企業に就職したバイオ系研究者(工学博士)が「企業で実際に役に立つな」と思う能力についてアウトプットします。

博士号のどんな能力が企業で役にたつの?

という疑問について参考になれば幸いです。

博士号取得して、ポスドクを経験し、企業に就職して1ヶ月と少しが経ちました。
早速業務を開始して、博士課程で培ったこの能力は使えるなと直感的ですが感じたものがあります。

それが下記の2つの能力です。

  • 論理的に説明・説得する能力
  • 研究テーマを作る能力
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論理的に説明・説得する能力

博士課程ではいやでも乗り越えなければならない「論文執筆」と「研究費申請」で培われる能力だと思います。
具体的には、問題点と解決策のつながりの妥当性や与える影響の規模を説明できることだと考えています。

必要だと感じた時

仕事のプロジェクトを進行する上で、「それをする必要性」を説明する時があります。
つまり、相手にいかに納得してもらう必要があるかということです。

「問題点」「解決方法」「それによって得られる効果」という3つの要素の繋がりが納得できるものでないと、相手を説得することは難しいですね。
そして何より、それができているからこそ充実した議論が生まれると思います。

揚げ足の取り合いのような議論に意味はないですよね。
要素の辻褄があっていないような説明は、その辻褄があっていないところばかりを指摘されてしまうので、中身の議論にまで発展しないことが多いです。
(その辻褄があっていないところを議論するというのもありだとは思いますが、それは身内で済ませておくべきところで、交渉の場ですることはありません)

なので、相手を説得するためにも、良い議論をするためにも、論理的に説明・説得する能力は大事だし、使えるなと感じました。

博士課程でこの能力が身についていると思う理由

これを博士課程で得た能力と考えるのは「論文執筆」「研究費の応募」を通して培われるものだからだと考えます。

国際雑誌に論文を投稿するという経験は、査読者(プロ)とガチンコでやりとりをしたという経験です。
つまり、いかにその分野のプロに自分の主張を納得させることができたかということが、論文執筆で得られることだと思います。

研究費の応募では、博士課程であれば、「学術振興会特別研究員」だったり「(少額の)研究プロジェクトへの応募」という、研究費獲得のための応募する機会が増えます。
この研究費への応募というのは、投資してもらうために、いかに自分の研究が世に影響を与えることができるかを納得してもらうことが一つの評価項目です。

この「論文執筆」「研究費の応募」の経験から得られた、相手を納得させる能力というのは、プロジェクトを進めるために会社の重役の人たちに納得してもらったり、必要な道具を揃えてもらうために納得してもらうために大事だなと感じました。

世の中には、めちゃくちゃ優秀な修士課程卒業者でもこの能力をつけている人はいますが、それは例外的に優秀な人だと思います。世の中何事も例外はありますね。

研究テーマを作る能力

博士課程にもなると、実際に自分で研究テーマを作って、後輩に担当させて指導しながら研究を進める経験もあるかと思います。
この時の研究テーマを作る能力が企業でも十分通用するなと感じました。

研究テーマを作ることの本質

研究テーマの作り方についてはこちらの記事でアウトプットしています。

研究テーマを作ることの本質は

  • 問題を把握する能力
  • 問題に対する合理的な解決方法を提示する能力
  • 解決にかかる時間とお金・得られる結果の効果が予測できる能力

の3つだと考えています。

研究テーマを作る能力の応用性

これらはそのまま企業でも使うことができる能力だと感じました。
というのも、学問という自然を相手取った大きな枠組みから、顧客という少し小さな枠組みに視点が変わっただけだからと考えます。

  • 誰が使うのか
  • どんなものを求めているのか
  • その市場の規模はどれぐらいで、どれぐらいの影響を与えられるか

という、主に人と集団について焦点を当てたぐらいの広さになると思います。

そこでも、「問題点」「解決策」「費用対効果」について考える力は同じぐらい使うことができますね。

テーマを作る能力は場所と分野が違ったとしても役に立つ応用性のある能力だと思います。

これから身に付けたいと思うこと

これから身に付けたいことはやはり「製品のつくり方」です。

企業である以上、モノを売って利益をあげないといけないので、開発コストはどのくらいか?利益はどれぐらいになるのか?それは割りに合うのか?ということを考えなければいけません。

ただ、それは大学では大きく欠けている視点ですので、これから身に付けなければと思います。

まとめ

以上、企業に就職したバイオ系研究者(工学博士)が「企業で実際に役に立つな」と思う能力についてのアウトプットでした。

博士号のどんな能力が企業で役にたつの?

という疑問について

  • 論理的に説明・説得する能力
  • 研究テーマを作る能力

という2つの能力が、実際に業務に取り組んで役に立つと感じました。

今回のアウトプットでは、まだ企業に入って1ヶ月と少しでの直感部分なので、これからより本格的に取り組む中で、役に立つなと思ったことをアウトプットしていきます。

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