本記事では、iPadなしでは研究できない体になってしまった研究者が、iPadの選び方について全身全霊をもって考察したこと【前編】に続く【後編】のアウトプットをします。
※2021年9月16更新
新型iPad(第9世代)、iPad mini(第6世代)対応!
種類が多すぎるiPadから自分に合うものをどうやって探すの?
という疑問について、前編では下記について考えました。
- 各サイズの「立ち位置」
- アクセサリの特徴
後編では、それらを踏まえた上で、実際にアクセサリと組み合わせて、
- できること
- 価格
- 携帯性(重さ)
について考えることで、自分に合うiPadを見つける参考になれば幸いです。
iPadの使い方の「型」考察
前編で考えたiPadの「立ち位置」・アクセサリの特徴を踏まえた上で、iPadとアクセサリの組み合わせの「型」とその使い方・特徴について考察します。
これは私がiPadを使っている中で、「このiPadでこんな使い方してみたいな」と私が独断と偏見で考えた「型」です。
基本的にApple純正で考えるので、カバーなど、非純正のものだともっと価格は安くなると思います。
また、Bluetoothキーボードはその界隈で評判のEwinというメーカーのもの。
Bluetoothマウスは私の周りでよく見かけるMicrosoftのもので想定します。
キーボードとマウスはお気に入りのものに置き換えて考えてみていただけると良いかと思います。
12.9インチ作業特化型
◯ コンセプト
iPadだけでがっつり思いっきり快適な作業がしたい。
◯ デバイス・アクセサリ
価格 | 重さ | |
iPad Pro 12.9インチ | 129,800円 | 685 g |
Apple pencil(第2世代) | 15,950円 | 20 g |
iPad用 Magic Keyboard(12.9インチ) | 41,580円 | 700 g |
価格:187,330円(税込)〜
重さ:約 1405 g
(※「約」は、デバイスの個体差で数グラム変動するため)
◯ 用途
- 論文を読む
- 電子書籍を読む
- ノート作成
- 文章作成
- パワポ・エクセル資料作成
- ブログ執筆・更新
- プログラミング
- 画像編集
- 動画視聴
- ブラウジング
◯ 特徴
- ノートパソコンまでとはいかないが、超快適な作業デバイス。ただし価格が高い。
- iPad界では最高水準の作業環境。
- 持ち運びにはパソコンと同じだけの筋肉の覚悟がいる。
- iPadを作業のメイン機にする覚悟がいる。
→ PCが必要な研究者にとってはかなり辛い。
12.9インチPCサポート型
◯ コンセプト
メインはデスクトップやノートPCだけど、iPadをサブディスプレイにしたり、読む作業などをiPadでやりたい。
◯ デバイス・アクセサリ
価格 | 重さ | |
iPad Pro 12.9インチ | 129,800円 | 685 g |
Apple pencil(第2世代) | 15,950円 | 20 g |
薄型軽量カバー(Smart Folio) | 24,800円 | 240 g |
(Bluetoothキーボード (Ewin) | 4000 円 | 154 g |
価格:170,550円(174,550円)(税込)〜
重さ:約 945 g (1,099 g)
()はBluetoothキーボード込み
◯ 用途
- 論文を読む
- 電子書籍を読む
- ノート作成
- (ブログ執筆・更新)
- 画像編集
- 動画視聴
- ブラウジング
- パソコンのサブディスプレイ
◯ 特徴
- 出先で13インチ級のデュアルディスプレイといった、快適な作業スペースを得ることができる。それと引き換えにパソコンと一緒に持ち運んだりするのは少々重い。
- 自宅・職場など移動が少ない場所でほど活躍する。
- A4サイズを縮小することなく全て表示できるので、論文読むときはめちゃくちゃ快適。
- いちいちiPadを持ち上げて操作するのが億劫なので、ブラウジングなどのときはBluetoothキーボードは欲しい。
11インチ作業特化型
◯ コンセプト
パソコンを持ち歩くの面倒臭い、出先の隙間時間などでがっつり作業したい。
◯ デバイス・アクセサリ
価格 | 重さ | |
iPad Air | 69,080円 | 460 g |
Apple pencil(第2世代) | 15,950円 | 20 g |
iPad用 Magic keyboard(11インチ) | 34,980円 | 600 g |
価格:120,010円(税込)〜
重さ:約 1080 g
◯ 用途
- 論文を読む
- ノート作成
- メモをとる
- 文章作成
- パワポ・エクセル資料作成
- ブログ執筆・更新
- プログラミング
- 画像編集
- 動画視聴
- ブラウジング
- スケジュール、タスク管理
◯ 特徴
- 12.9インチ作業特化型をよりモバイル重視にしたもの。
- 2020年10月より、新型iPad Airが登場したことによって、ProではなくAirになった。
- メイン機にするには物足りなさがあるものの、どこでも気軽に快適に作業できる。
- 後述の万能型に比べ、ノートパソコンに機能的にかぶる部分があるので万人向けではない。
- 大学や会社でパソコンを縛られていて、自分用のノートパソコンを追加で持ち歩くのがしんどい人には最適な型。
→ 私はこれ - モバイル機にしては高い…
11インチ万能型
◯ コンセプト
パソコンの補助として使うもよし、iPadだけで作業するもよし、持ち運びもよし。
◯ デバイス・アクセサリ
価格 | 重さ | |
iPad Air | 69,080円 | 460 g |
Apple pencil(第2世代) | 15,950円 | 20 g |
Smart Keyboard Folio(11インチ) | 21,800円 | 290 g |
(マウス) | 3500円 | 180g |
価格:106,830円(110,330円)(税込)〜
重さ:約 770 g(950 g)
※iPad Pro (11 インチ)、iPad無印でも可(後述の最安セット参照)
()はマウス込みの場合
◯ 用途
- 論文を読む
- 電子書籍を読む
- ノート作成
- メモをとる
- 文章作成
- (パワポ・エクセル資料作成)
- ブログ執筆・(更新)
- プログラミング
- 画像編集
- 動画視聴
- ブラウジング
- スケジュール、タスク管理
()はマウス・トラックパッド使用時
◯ 特徴
- iPadのモバイル性・作業性を最大限に引き出した理想型。
- ノートパソコンとスマホの被らない部分を大きくカバーすることができる。
- 人にどのiPadが良いか聞かれて、低予算でなければ真っ先におすすめする型。
◯ 最安セット
価格 | |
iPad 10.2インチ | 39,800円 |
Apple pencil(第1世代) | 11,880円 |
Smart Keyboard | 18,800円 |
価格:70,480円(税込)〜
11インチモバイル型
◯ コンセプト
iPadをなるべく軽くして持ち運んで、論文や電子書籍などをどこでも気軽に楽しむ。
◯ デバイス・アクセサリ
価格 | 重さ | |
iPad Air | 69,080円 | 460 g |
Apple pencil(第2世代) | 15,950円 | 20 g |
薄型軽量カバー(Smart Folio) | 9,800円 | 175 g |
(Bluetoothキーボード+マウス) | 7,500円 | 330 g |
価格:94,830円(102,330円)(税込)〜
重さ:約 655 g(985 g)
※iPad Pro (11 インチ)、iPad無印でも可(後述の最安セット参照)
()はキーボードとマウス込みの場合
◯ 用途
- 論文を読む
- 電子書籍を読む
- メモをとる
- ノート作成
- (文章作成)
- (パワポ・エクセル資料作成)
- (ブログ執筆・更新)
- (プログラミング)
- 画像編集
- 動画視聴
- ブラウジング
- スケジュール、タスク管理
()はキーボード・マウス・トラックパッド使用時
◯ 特徴
- 万能型をよりモバイル特化した型。
- ノートパソコンと合わせて常に持ち歩くのならばこれが一番良いと思う。
→ 研究者にとってはこれが最もおすすめかもしれない。 - 低予算の人に最もおすすめする型。(下記の最安セット)
- とは言いながらも、モバイル特化なので、できればApple pencilは本体にくっつく第2世代を使いたいため、Airにしたいジレンマ。
◯ 最安セット
iPad 10.2インチ | 39,800円 |
Apple pencil(第1世代) | 11,880円 |
薄型軽量カバー(Smart cover) | 6,380円 |
(Bluetoothキーボード+マウス) | 7,500円 |
価格:58,060円(65,560円)(税込)〜
8.3インチモバイル型
◯ コンセプト
超身軽で生きたい、隙間時間でささっと論文や電子書籍に目を通したい。手帳がわりにスケジュール・タスク管理したい。
2021年9月にApple pencil(第2世代)に対応になったので、デジタル手帳的なモバイルの強みが最高のものになった。
◯ デバイス・アクセサリ
価格 | 重さ | |
iPad mini | 59,800円 | 297 g |
Apple pencil(第2世代) | 15,950円 | 20 g |
薄型軽量カバー(Smart Folio) | 7,480円 | 100 g(予想) |
(Bluetoothキーボード) | 4,000円 | 154 g |
価格:83,230円(87,230円)(税込)〜
重さ:約 417 g (571 g)
※()はキーボード込みの場合
◯ 用途
- 論文を“見る”
- 電子書籍を読む(小説・漫画)
- メモをとる
- ノート作成
- (文章作成)
- 動画視聴
- ブラウジング
- スケジュール、タスク管理
()はキーボード使用時
◯ 特徴
- メモをとったり、隙間時間に本を読んだり、スケジュール・タスク管理するのに最適なデバイス。
- 移動が多い学会で役に立つ。
- 論文を読むには小さすぎる
→ 昔使っていて、結局読みにくすぎて紙で読む本末転倒具合。 - コンパクトで良いけれど、研究者のニーズに答えられない部分が結構あるので、おすすめ度は少し低い。
→ iPad10インチ以上持っていて、さらにメモやスケジュール管理、読書特化にしたい信者向けの型。
→ ちなみに私は現在、教科書用とメイン用で2台の10インチ系iPadを使う変態信者です。
型のまとめ
価格(税別) | 重さ | |
12.9インチ作業特化型 | 187,330円〜 | 1405 g |
12.9インチPCサポート型 | 170,550円〜 | 945 g |
11インチ作業特化型 | 120,010円〜 | 1080 g |
11インチ万能型 | 106,830円〜 (最安:70,480円〜) | 770 g |
11インチモバイル型 | 94,830円〜 (最安:58,060円〜) | 655 g |
7.9インチモバイル型 | 83,230円〜 | 417 g |
以上、キーボードとマウスなしの各型の最小構成をまとめです。
それぞれの型の使い方に最も合いそうなものをベースにして、アクセサリなどお気に入りのカスタマイズで使うのが良いと思います。
基本的にアクセサリは後でいくらでも買い足すことができます。
初めは「11インチモバイル型」などの特殊なアクセサリが無いものを基準にして、必要になったら買い足すのが良いでしょう。
ただし、「iPadの構成」を変えたり、「Apple Pencilの世代」「iPad用 Magic Keyboard」などは互換性が限られているのでそこは慎重に選ぶ必要があります。
「iPadの構成」や「アクセサリの特徴」については前編の方でものすごく詳しく解説しているので是非参考にしてください。
AppleCareについて
AppleCare+というAppleの保証については、
- iPad Air、iPad、iPad min:8,400円(税別)
- iPad Pro 11インチ、12.9インチ:14,800円(税別)
という価格になっています。
1年間の保証を2年間にできるもので、iPadの有料修理はほぼ本体価格より少し安いぐらいかかるのが、2回まで数千円で修理してもらうことができます。
Apple Pencilや一体型のキーボードなども保証対象になります。
入る入らない議論はありますが、生命保険のようなものと同じなので、人それぞれで良いと思います。
何が起こるかわからないのが世の常なので、AppleCareに入ると絶対得するし、入らないと損するということは誰にもわかりません。
あえて言及するとすれば、モバイル重視で長く使うつもりの人は、入っておいた方が後悔する確率は減ると思います。
入らない人は、落としたり傷つけたりしないように全力で大切に扱いましょう。
まとめ
本記事では、iPadなしでは研究できない体になってしまった研究者が、iPadの選び方について全身全霊をもって考察したことのアウトプット【後編】でした。
種類が多すぎるiPadから自分に合うものをどうやって探すの?
という疑問について、【前編】【後編】通して、一切妥協せずに考察してみました。
自分に合う最適なiPadは見つかりましたか?
ここまで考察しておきながら元も子もない結論になりますが、iPadは価格がどうあれ、性能がどうあれ、自分が気に入ったものを使うことが最も自分に合った選び方だと思います。
自分に合ったのはこれだな…でもこっちが気になるな…
と悩んだ時は迷わず気になった方を選択して良いでしょう。
気に入ったiPadを極限まで使い込む。
これこそが最もコストパフォーマンスが良い自己投資だと思います。
iPadを生み出してくれたスティーブ・ジョブズとAppleに感謝!
素敵なiPadライフを。
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