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申請書を通す文章を書くコツとお金獲得への応用【希望と信用が大切】

研究の姿勢
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研究者として生きていこうとしたときに、お金の確保は重要ですね。

研究者になるためにはまず大学に通います。学費はもちろんの事、留学して海外で学びたいや博士課程まで進学したいと思ったらさらにお金が必要になります。

ではどのようにお金を稼ぐか?

アルバイトというのも一つの手でしょう。しかし、本気で学びながらアルバイトでお金を稼ぐのは相当しんどいです。
もう一つの手として、応募してお金を獲得するという手があります。
例えば奨学金であれば、借りるのではなく給付型の奨学金を狙う手があります。
そして博士課程であれば、学振への応募が主になります。
その他にも財団や企業、地方など給付型の奨学金は意外とあります。
さらに、研究者になると国や財団で募集している研究費に応募して研究資金を獲得してくるということが当たり前になってきます。

このような応募の中で、避けて通れないのは、書類審査や面接になります。
本記事では、このような応募の中で採択される確率を高めるであろう文章術について学んだ事をアウトプットします。

要点は「希望を持たせる」とのこと。

私自身、学振では書類で採択され、研究費についても採択された経験があり、通過したものしていないものの違いとしては、相手に希望を持たせるに至ったかどうだったかというところが大きいのではないかと、振り返ってみてひしひしと感じます。

参考図書
タイトル:全米No.1のセールス・ライターが教える 10倍売る人の文章術
著者:ジョセフ・シュガーマン
監訳者:金森重樹
出版社:株式会社PHP研究所

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希望は動機づけに繋がる

モノを売るプロでも騙されて買ってしまう例

この「10倍売る人の文章術」にはモノを売るための様々な言い方のコツが書かれていますが、読んでいて最も興味を持ったのがこの「希望」についてです。

この著者は人にモノを売るための文章を考えることのプロです。そんなプロがまさか買わされてしまったモノについて記載されていました。それが、とある科学者が開発した様々な病気を治療することができる薬剤だそうです。著者がとある病気に悩んでいたときに、この嘘の様な薬剤を購入してしまったそうです。

なぜ著者が購入してしまったかというと

  • 博士号をいくつも持っており、信頼がおけそうな人物だった。
  • 治る期限を保証された。

というポイントだったそうです。

ちなみに提示された期限飲み続けても効果はなく、より高濃度の薬剤を勧められ、購入し、それも効かなくて結局飲むのをやめてしまったそうです。
結局、嘘の薬を購入してしまったそうです。

普通に聞けば嘘だろうと思って買わない人が多いのではないでしょうか?
しかし、この科学者の売る方法は、人がモノを買いたくなる感情について熟知しているプロにすら買わせてしまうというほどの効果があったそうです。

それが「希望」だそうです。

なぜ「希望」なのか

人間の習性として、どうも予防よりも解決にお金をかける傾向があるそうです。

例えば、予防策をとれば予防できる病気があったとします。しかし、それにも関わらず人は自分が病気になったりしないと考えます。
ところが、いざ病気になると予防よりも多額のお金がかかってでも払うそうです。おそらく「予防」よりも「解決」の方が当事者なので抱く「希望」がより具体的で強くなるのではないでしょうか。
苦しんでいる状態からよくなるのであれば、どんな方法でも取ってしまう、まさに「藁にもすがる思い」というやつなのでしょうね。
これは予防の時では当事者にはなっていないので、抱かない感情でしょうね。

希望を抱かせる文章の書き方

上記の例を考えると、人に選んでもらうためには、「希望」という感情を抱かせることが重要ということです。
では文章に希望を入れるためにはどうすればいいでしょうか?

希望を抱かせるということ視点を置いて、私がこれまで書いてきた申請書などを見返して、採用された文章のポイントを見てみました。
それが下記の3つのポイントではないかと思います。

  • 将来性を具体的に示す
  • どんな恩恵を受けられるか
  • 「信頼性」を持たせる

将来性を具体的に示す

例えば、奨学金であるならば、もらったお金でどういうことをしたいのか・学びたいのか、どの様に実行するのか、実行した後の将来像はどの様になっているのか?

研究費であれば、現在どのようなことが問題になっているのか?それをこの研究によってどのように解決し、解決した未来はどのように変わるのか?

そして、学振であればそこからさらにどのような研究者になっているだろうか?

ということをアピールし、読み手に将来像を具体的に想像してもらえるかどうかが鍵だと考えます。

どんな恩恵を受けられるか

「恩恵」とは選んだ人にとっての恩恵になります。つまり投資するメリットの様なものですね。

例えば、奨学金であれば、ある意味その人への投資になります。将来、そのお金でここまで来ることができたと言ってもらえることが一番の恩恵ではないでしょうか?この奨学金でこんな素晴らしい人材が生まれたとなれば、これ以上の宣伝はないわけです。つまり、その様な人物になるかどうか?を示すことが重要になりますね。
研究費ももちろん投資の様なものです。その人がこのお金で世の中に影響を与えてくれる研究ができるかどうか?このお金で研究を達成してそれが世界的に評価されれば、投資した人は見る目があって、有意義なお金の使い方になったと感じます。その様な研究内容か?それを実現することができる人物か?ということをアピールすることが重要なわけです。

つまり、文章でいかにここを書くことができるかということですが、書くだけならば誰でもできます。次の項目であわせて重要な「信頼性」をみていきましょう。

「信頼性」を持たせる

著者の例でも書いてある様に、信頼できる人物だったからついつい薬を購入してしまったわけです。つまり、人が何かを選ぶ上で信頼性というのは多少の怪しさをも上回る効果があるということですね。
ちなみに著者の場合では、医師が博士号をいくつか持っていたという業績が大きい様です。
それでは具体的に考えてきましょう。

先ほども記述したようにアピールする文章は誰でもかけます。問題は、そこにいかに信頼性を付与するかというところですね。
それを付与するのに重要なことが、その文章の内容を実現させることができるかということです。

例えば、奨学金であれば、成績がいい人の方が通りやすいですよね?それは成績を通じてその人が信頼できるかどうかを判断されているからです。しっかり勉強している証拠として非常にわかりやすいものさしですよね。これが成績が悪い人がいくらいいことをアピールしてもそれを本当に達成できるかといえば、怪しい気持ちの方が上回りますね。
要は実現するために実行できる人かどうかということを成績を通して信頼がおけるか判断されているわけです。

研究費であれば、論文やインパクトファクター(IF)という論文のポイントなどが評価されます。これは、申請者がどのぐらい論文という成果として残すことができるか、どの程度のレベルの研究ができるかを判断されているわけです。研究歴が長くてお金をもらってきたにも関わらず、論文がほとんど出ていない。そんな人を信頼できるか?と聞かれたら難しいですよね。

とにかくこの「信頼」、つまるところ「業績」は、一朝一夕で得られるものではないので、地道に稼ぐしかないポイントになります。信頼は時間をかけてしか得られませんからね。
そして、これをいかに文章に盛り込めるかというところが課題なわけです。
下記に私がよく見る例を載せます。

例)◯◯の研究の書類
 ◯◯の研究に取り組むためには、△△を明らかにする必要である。私たちは既に△△について明らかにしており、××学会や●●雑誌へ論文として成果を報告している。この成果をもとに、◯◯の研究を……….によって遂行する。

こうすることで、この人は◯◯の研究をちゃんと遂行してくれそうだなと思ってもらえる可能性が高まります。

怪しいものに投資はできません。そして、信用してもらうためにはそれなりの実績が必要です。
例えば、私がブログでお金を稼ぐための記事を書いたところで、これまでにブログで稼いだ金額は0円なので信ぴょう性はありませんね。

(匿名でやっているので、研究の実績を出していないので正直このブログでの発信も怪しいところではありますが…それは記事を読んでもらって知ってもらい信頼してもらうことしかありません。)

まとめ

以上が「選ばれる文章の書き方と研究費獲得への応用」についてのメモでした。
要点は「希望を持たせる」とのことです。
そして希望を持たせるためには

  • 将来性を具体的に示す
  • どんな恩恵を受けられるか
  • 「信頼性」を持たせる

の3つのポイントが重要ではないかと考えました。

今回は、研究で生きるためのお金という焦点で奨学金、学振、研究費について例を挙げてきました。

次回の記事では「学振」について焦点を絞って記事を書いていきます。

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