※本記事内に広告を含む場合があります。
PR

論文テンプレートで執筆を効率化!【一定の質を再現するコツ】

Science Memo
スポンサーリンク

科学論文(英語)を執筆するとき皆さんはどのように執筆していきますか?

とにかく頭から書く人、書きやすいところから書き始める人様々だと思います。
結果的に完成すればなんでも良いのですが、書くことに慣れていない人、書いたことがない人なんかには苦痛以上の何でもでもないですね。

そこで、本記事では論文執筆において、一定の品質およびその再現性を高めるテンプレートを作成する方法をアウトプットします。

このテンプレートの質の信憑性としては、博士課程の3年間で筆頭論文3報、共著論文4報程度を書くことができたので、自分の中では割と有用な方法ではないかと考えています。

また、下の記事では論文執筆において、より具体的なテンプレートを作成するための考え方をアウトプットしていますので、合わせて読むとより書き方について理解できると思います。

スポンサーリンク

なぜテンプレート化するのか

テンプレート化する理由は、「いかに効率よく質を論文を生産するか」につきます。

論文は1報出せば十分なものではなく、研究の報告書のようなものです。なので、毎回何を書こうかなと悩むのは正直なところ時間の無駄になります。
そこで、テンプレート化することで、穴埋めをするかのように論文を執筆することが可能になります。
また、テンプレート化することによって、書く内容としてはルーチン化できるので、書き方に困ることは少なくなります

さらなるメリットとしては、一定の品質のテンプレートを作成することができれば、毎回執筆する論文において、その品質はある程度の再現性を維持することができると考えます。
実際に毎年バリバリ論文を出している研究室では、教授が用意した最強テンプレートを使って、どの学生も一定以上の品質の論文を書くことができているそうです。

それでは私が使用しているテンプレートを紹介します。

テンプレート内容

<Title>

<Abstract>

<Introduction>
【背景】
・世界的に問題とされていること
・その解決のために望まれていること
・それを達成するためにどのような方法が必要とされているのか

【研究分野として取り組んでいること】
・先行研究を引用する。
・引用文献は、その技術の原点となるもの・重要なもの・最新の文献
・先行研究を持ってしても解決できていないことは何か?

【当研究室では】
・当研究室だけが持つ技術の説明
・これまでにどういうことが達成できているか。
・それでも達成できていないことは何か?

【本論文では】
・上記までの問題のどういうことを解決・達成を行うのか。
・研究内容(Materials & Methods)を要約する


<Materials & Methods>
【Materials】
【実験装置について】
【実験1】
【実験2】
【実験3】


<Results(+Figure)>
【実験1】
【実験2】
【実験3】


<Discussion>
【研究目的の確認】
・背景と解決するべき課題を簡潔に明確に

【実験1】
・実験結果の要約
・先行研究での知見(2報程度)
・考察
・この実験から言える結論

【実験2】
・実験結果の要約
・先行研究での知見(2報程度)
・考察
・この実験から言える結論

【実験3】
・実験結果の要約
・先行研究での知見(2報程度)
・考察
・この実験から言える結論

【これからの課題・応用】
・本研究でまだ達成できていないこと(課題)
(みんなが納得できる点を書く、ちゃんと問題を把握しているというアピール)
・本研究の応用先は?
(研究の出口を示すことで、本研究がどのような重要性を持っているのかを示す)


<Conclusion>
・研究目的
・実験内容
・実験結果
・結論
・応用性

<References>

テンプレートの使い方

続いて、上記のテンプレートの使い方を解説します。

  • 箇条書きで書く内容を決める
  • 文章にする
  • 添削してもらう
  • 英文校正

箇条書きで書く内容を決める

論文を書く順番については下記の記事で解説しています。

前回記事で解説したように、

  1. Materials & Methods
  2. Results(+Figure)
  3. Discussion
  4. Conclusion
  5. Introduction
  6. Abstract

の順番で埋めていきます。

この時のコツはいきなり文章で書くよりも、箇条書きで埋めていくことです。
全て箇条書きで埋めたら、一度全体をみて、内容として矛盾していないか、理論が突っかかることなく通っているかなど確認をします。
ここで修正がある場合はどんどん修正していきましょう。あとで修正するよりも精神的に楽ですよ。
特に、イントロと結論が一貫しているかということを意識すると良いと思います。

文章にする

次に文章に仕上げていきます。

すでに書く内容は決まっているので、ひたすら英語で文章化していきましょう。
あまり難しく考えずに、なるべく簡単な英語で、一文を短くすることがわかりやすい論文を書く一歩だと考えます。
難しい英語を使いこなすことにあまり意味はないですからね。

添削してもらう

ここまで出来たら、あとはブラッシュアップです。

共著者の人たちに、内容の確認・論理の筋がずれていないか・わかりにくいところはないかを見ててもらいましょう。

このとき、英語が苦手な人とかはやはり不備があると結構文法とか突っ込まれますが、どうせ後に英文校正を出すので、心臓に毛を生やしてあまり気にしないで受け止めましょう。

英文校正

英文校正を出さずに論文を出す人はそうそういないのではないでしょうか。

英文校正はネイティブかつ科学がわかる人が実際に論文を読んで、細かい文法のチェックだけではなく、意味が通じにくそうなところを言い換える提案をしてくれたりしてくれます。
有料ですが、研究費から出してもらえるので思う存分利用しましょう。

(教授の業績ですしね。単著の場合は自分で払うことになりますが。)

英文校正が終われば、あとは雑誌に投稿するだけです!
ここがひたすら作業的で面倒臭いのですが、雑誌が指定する形、書き方に修正して投稿をしましょう!

まとめ

以上が論文を効率よく書くためのテンプレートについてのアウトプットです。
テンプレートを使用することは

  • 毎回書き出しで悩まない
  • 一定レベルの品質を保てる

という2つの大きなメリットがあるので、論文を書いたことがない方や、論文書くことにまだ慣れない方は是非使用してみてはいかがでしょうか。

コメント

タイトルとURLをコピーしました