※本記事内に広告を含む場合があります。
PR

イノベーションのジレンマから破壊的技術による技術の淘汰について学ぶ

Weekly Report
スポンサーリンク

本記事は「科学のメモ帳【Weekly report】」という、企業で研究者として働いている自分が学んだことや感じたこと、出会ったものを週間日記として記録していく企画です。

今回の報告内容は

  • 今週の勉強記録
  • 「イノベーションのジレンマ」から技術の淘汰を学ぶ

ということで、
【2022年8月22日〜】科学のメモ帳【Weekly report 8】
アウトプットしていきます。

スポンサーリンク

今週の勉強記録

J検の勉強が終わり、英語の勉強を再開しました。
少しでも毎日続けることが成果につながると信じて継続していきたいと思います。

連休明けで仕事が始まり、練っていた実験を開始したりして仕事に熱が入りすぎてしまい、プライベートを圧迫して手をつけられなかったこともあるので、バランスを大事にして生きたいと思います。

日曜日のバンカラ地方での前夜祭で朝9時から夜9時までの12時間ほとんどフルで満喫していたのはここだけの話。発売が楽しみですね!!

「イノベーションのジレンマ」から技術の淘汰を学ぶ

「イノベーションのジレンマ、クレイトン・クリステンセン著、翔泳社」を読みました。

業界をリードするような優良な企業であるほど、新しいイノベーションによる変化についていくことができず、失敗してしまうことについて解説された本でした。

技術には「持続的技術」「破壊的技術」の2種類があるそうです。

  • 「持続的技術」は既存の製品の性能を高めるもの。
  • 「破壊的技術」は既存の市場では価値が下がるが、新しい価値基準を持った市場を作り、既存の市場を脅かすような技術。

優良な企業が得意とする技術が、「持続的技術」ということだけど、これが失敗するのは、技術が進みすぎて、顧客や市場が求める能力を上回りすぎることが1つの理由として解説されていました。

その中で破壊的技術がちょうどよい顧客のニーズを満たす性能、価格、使い勝手などを持つことで、持続的技術の市場が脅かされるとのことです。

特にこの本を読んでいて、

  • 現在の市場にある技術はどのような価値基準で評価されているのか?
  • 破壊的技術はどれか?それらはどのような価値基準を作っていくのか?

という視点で技術の市場を見ることが、大切なのかなと感じました。

理由は、顧客や市場が求める能力を上回りすぎることが持続的技術の失敗につながるとのことなので、現在の市場の価値基準を把握することで、既存の技術を「どのように」「どの程度」改良すれば、市場のニーズから外れずに維持できるのではないかなと思うからです。

また、破壊的技術を把握しておくことで、現在の市場はどれぐらい保つのかを予測したり、市場が脅かされる変化を覚悟した上で技術開発についての展開を考えることができるためという理由もあります。

次の市場での価値基準について敏感にアンテナを張っておかないと、先行者利益の影響が大きいとされる破壊的技術の市場で優位なポジションを得ることができなくなるとのことです。
せっかく良い技術を作ったとしても、出遅れると挽回することが難しくなるそうなので、新しい技術の開発に携わる上で肝に銘じておきたい部分だと感じました。

最近、AIの目覚ましい発展で、既存の仕事が奪われることがさらに現実味を帯びてきたように感じます。
しかし、新しい技術が既存の技術や仕事の地位を奪うことはAIでなくてもこれまでに起きており、それを繰り返すことで技術は発展してきています。
AIだけでなく、新しい技術が既存の技術のポジションを奪うことは歴史的に見ても当たり前に起こりうることなので、既存の技術のみにすがるのではなく、新しい破壊的技術を作る、携わっていけるような柔軟性を持つことが大事なのかなと思いました。

実際に読み終えてから2週間ほど経過していますが、この本を読んで学んだ視点から見た技術の市場は、自分の分野においても当てはまっていることは多いと感じました。
技術の進展と価値基準の変化について考えることで、これからの戦略を考える工程で漠然としていたものに考える軸を得ることができて具体性が増したように思います。

この本の著者は「ジョブ理論」という本も執筆されており、こちらも技術を開発する上での重要な視点が解説されており、この「イノベーションのジレンマ」と合わせて、ものづくりに携わる人にはぜひとも一読することをおすすめする本です。

<アカデミアと社会実装>

持続的技術が性能向上し続けることで、市場や顧客のニーズから外れてしまうという点について、アカデミアの人が研究成果を社会実装するときに似たようなことが起きていると感じました。
アカデミアで開発される最先端の技術はたしかにすごいですが、顧客や市場が求めるニーズの先に行き過ぎているため、技術とニーズが乖離していることが課題なのかなと思います。

破壊的イノベーションも持続的技術よりも性能は下回っているが、低価格、シンプル、小型、使い勝手が良いなどのニーズを満たす点において価値が評価されているそうです。
そこを考慮すると、新しい最先端の技術が必ずしも現状の市場で価値があるものというわけではないことに注意することや、最先端の技術と市場のニーズがどれぐらい離れていて、そこをどうやって埋めるのかまで考える必要がありそうです。

スポンサーリンク

まとめ

以上、【2022年8月22日〜】科学のメモ帳【Weekly report 8】でした。

「イノベーションのジレンマ」はかなり読み応えのある本でしたが、技術の移り変わりの解説が目からウロコのことが多く、かなり面白く読むことができました。

技術も淘汰を繰り返しながら発展していることを考えると、これからの世の中でAIが仕事を奪うということについても、歴史的に起こってきた技術の淘汰の一つなのではないかなと感じました。
今の仕事を奪うのはAIだけに限ったことではなくて、すべての技術で起こることを心に止めて、破壊的技術に身を投じるような柔軟性を磨いていきたいと思います。

コメント

タイトルとURLをコピーしました