本記事では「【Xmind】マインドマップは論文テンプレートとしても使える」についてアウトプットします。
- 論文の書き方がわからない
- 論文執筆を効率化したい
- 論文書く苦労を減らしたい
という悩みについてテンプレートを作ると論文執筆が捗るようになりました。
具体的には下記の通りです。
- テンプレート作成にマインドマップが使える
- テンプレートを作ることでシンプルに考えることができる
これまではWordでテンプレートを作っていましたが、ページがまたがったりして全体を俯瞰するのが大変でした。
マインドマップなら俯瞰してみることができるので、全体の把握がしやすく、よりシンプルに考えることができます。
博士課程まで論文書いたことなかったけど、4年間で主著共著含め10報ぐらい執筆に関われるようになったのでテンプレートは有用だなと感じました。
テンプレートを作る = 論文の構造を理解するだと思うので、論文の読み書きのレベルが上がると感じます。
論文執筆テンプレートを作る
過去記事で論文のテンプレートのが便利ということをアウトプットしました。
テンプレートを使うメリットは下記の2点考えています。
- 書き方で悩む必要がなくなる
- 文面での質が一定に保つことができる
慣れてきた人はテンプレートとか使わなくてもさらっと書けてしまいますが、慣れてない人は書き方で詰んでる人が多いと思います。自分もそうでした。
論文はある程度構造が決まっているので、その構造を把握して穴埋めにできるようにするのが慣れるまでは楽な書き方だと思います。
そのためにテンプレートが使えるのでは?ということです。
テンプレートの作成にマインドマップが使える
なぜマインドマップなのか
論文のテンプレートをこれまではwordにしていましたが、マインドマップソフトである「Xmind」を使うとかなり便利になりました。
Xmindを研究に利用する方法は前回記事でアウトプットしました。
そのメリットは下記の通りと考えました。
- 目的を見失わない
- 複雑な系でも混乱しない
- 要点がはっきりする
研究テーマを管理するのに非常に便利です。
もう一つのメリットとして、その流れのまま論文に落とし込むことができます。
実際のテンプレート
前記事でも紹介したテンプレート内容はこんな感じです。
<Title>
<Abstract>
<Introduction>
【背景】
・世界的に問題とされていること
・その解決のために望まれていること
・それを達成するためにどのような方法が必要とされているのか
【研究分野として取り組んでいること】
・先行研究を引用する。
・引用文献は、その技術の原点となるもの・重要なもの・最新の文献
・先行研究を持ってしても解決できていないことは何か?
【当研究室では】
・当研究室だけが持つ技術の説明
・これまでにどういうことが達成できているか。
・それでも達成できていないことは何か?
【本論文では】
・上記までの問題のどういうことを解決・達成を行うのか。
・研究内容(Materials & Methods)を要約する
<Materials & Methods>
【Materials】
【実験装置について】
【実験1】
【実験2】
【実験3】
<Results(+Figure)>
【実験1】
【実験2】
【実験3】
<Discussion>
【研究目的の確認】
・背景と解決するべき課題を簡潔に明確に
【実験1】
・実験結果の要約
・先行研究での知見(2報程度)
・考察
・この実験から言える結論
【実験2】
・実験結果の要約
・先行研究での知見(2報程度)
・考察
・この実験から言える結論
【実験3】
・実験結果の要約
・先行研究での知見(2報程度)
・考察
・この実験から言える結論
【これからの課題・応用】
・本研究でまだ達成できていないこと(課題)
(みんなが納得できる点を書く、ちゃんと問題を把握しているというアピール)
・本研究の応用先は?
(研究の出口を示すことで、本研究がどのような重要性を持っているのかを示す)
<Conclusion>
・研究目的
・実験内容
・実験結果
・結論
・応用性
<References>
これをそのままマインドマップ(Xmind)に入れます。
こんな感じになります。
あとは箇条書きにするだけです。(日本語でもいいし英語でもいいし好きな方でいいと思います)
箇条書きにできたらWordに英語でどんどん書き込んでいくという感じです。
テンプレートを作ることでシンプルに考えることができる
文章で悩まない
論文は小説のような痺れる文章がかけるかどうかみたいな議論がありますが、個人的にはどちらでも良いと考えています。
大事なのはどんな研究をしてどんな結果が出て、どう考察したのかということで、それがまずできていることが大事だと思います。
素敵な文章を書くのはその後からでもいいはずです。
そのためにも、読みやすい文や構成でま書くのがまず大切なことではないでしょうか。
それを成すために、テンプレートがとても便利です。
すでに文章の型を決めておけば、あとは穴埋めをするだけで良いです。
そして、文のつなぎや表現の繰り返しなどは最後の調整でするくらいで良いと思います。
とにかく初めは論理が通るように構造を意識することが大事で、テンプレートは構造を決めるための必須アイテムだと考えています。
全体が俯瞰できる
これまでWordでやっていたテンプレートをXmindに変更してよかったことが、「全体を俯瞰できる」です。
テンプレートの性能としては中身の問題なので、どちらを使っても変わらないと感じます。
しかし、全体を俯瞰することについては、ページの切れ目が無いXmindの方が圧倒的に有利に感じます。
また、Xmindは階層状に把握しやすいので、大きな構成の論理の流れがつながっているかどうかを確認することが容易にできるのがとても便利だなと感じています。
【補足】英語か日本語か
英語を書く時は初めから英語で書くべき?日本語で書くべき?
これもよくある議論ですね。
厳しい先生は初めから英語で書くことを推奨する傾向がある気がします。(個人の見解)
確かに英語で書くことが慣れている人は初めから英語で書いた方が日本語から英語に直すステップが減るから楽で良いと思います。
ですが、英語で書くことが慣れていない人は無理して英語で書く必要ないと考えます。
大事なのは論文をとにかく仕上げることです。
初めから慣れない英語で表現とか文法とかいちいち気にしながら書くと時間がかかりすぎます。
とにかく日本語ででも論理が通るように下書きして、英語に直して、最後に調整する方が多分早いと感じます。
最後には英文構成に出してプロに表現や文法を直してもらい、直してもらったところをちゃんと記録することで、次に執筆するときの参考にするくらいでいいと思います。
これを繰り返すことで英語で書けるようになってきました。
できないことはできないのでどうやってできるようにするかを考えた方がいいですし、最終的にできるようになればいいのではないでしょうか。
まとめ
本記事では「【Xmind】マインドマップは論文テンプレートとしても使える」についてのアウトプットでした。
研究管理にも使えるマインドマップでしたが、論文執筆のテンプレートとしても有用なアイテムでした。
マインドマップでテンプレートを作るメリットとしては下記の2つだと感じました。
- 書き方で悩む必要がなくなる
- 文面での質が一定に保つことができる
論文を書くのに慣れた人は使う必要はないかもしれませんが、まだ慣れていない人にとっては強力なツールになるのではないかと使っていて感じます。
何より、「構造の把握」「論理が崩壊していないか」が把握しやすいです。
論文を書くことになってもちゃんと指導してもらえない人はぜひ試してみてはいかがでしょうか。
コメント