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【書評】「サーチインサイドユアセルフ」を読んで学んだこと考えたこと

読書メモ
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本記事では「サーチ・インサイド・ユアセルフ-仕事と人生を飛躍させるグーグルのマインドフルネス実践法-」という本を読んで学んだこと、考えたことをアウトプットします。

この書籍は私にとって下記のことを解決してくれる良本でした。

  • 自分の感情はどうやって制御する?
  • 自分が楽しいと思うことで稼ぐには?
  • 失敗から立ち直る方法は何?
  • 良いリーダーになるための方法は?

私がこの本を読んだきっかけは、「自分の感情の制御の仕方」について、悩んでいたときに、知人に勧められたことです。

実際に読んでみて、感情の扱い方について非常に参考になることが多かったです。
これまで瞑想について、あまり信じていなかったのですが、自分が集中すべきことから意識が外れたときに、それを取り戻すための訓練と解釈するとすんなり受け入れることができました。

この「サーチ・インサイド・ユアセルフ」は自分の感情の制御の仕方はもちろん、仕事で成功するための精神面の鍛え方について解説されています。

特に私が学べたと思うことは、「失敗から立ち直る方法」についてです。
自分自身かなり失敗に対して敏感で、失敗してはいけないという過度なプレッシャーを常にかけていました。
しかし、失敗するのは当たり前でありふれた経験なので、失敗しないことではなく、失敗から回復する方法の方が大事であるということを本書から学んだことは、自分にとってまさに目から鱗でした。

書籍情報

タイトルサーチ・インサイド・ユアセルフ-仕事と人生を飛躍させるグーグルのマインドフルネス実践法-
著者:チャンディー・メン・タン
監訳:一般財団法人マインドフルネスリーダーシップインスティテュート
:柴田裕之

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「サーチ・インサイド・ユアセルフ」を読んだ理由・きっかけ

この本を読んだきっかけは前回アウトプットした読書メモでも記したように、荒んだ研究生活で体を壊してしまった際に、感情の扱い方について学んだ方がいいよと知人から勧められたことです。

具体的には、不安や責任感、プレッシャーといった慢性的に続くストレスとの向き合い方を知らないばかりにどんどん蝕まれていったので、その向き合い方を学ぼうということです。

世の中生きていこうと思うと、自分の意志ではどうにもできないこと、理不尽なこと、過度な期待、失敗が許されない緊張感など様々なストレスと向き合わなければなりません。
物事を為すためには健康な身体は資本と言いますが、そこにはもちろん健康な精神もあってこそです。

ということで、この本で健康な精神を得る方法を学びました。

「サーチ・インサイド・ユアセルフ」で解説されていること

解説内容のまとめ

  • EQ(こころの知能指数)で成功できる
  • 呼吸に意識を向けること
  • マインドフルネスの練習方法
  • 自信をつける自己認識の方法
  • 情動を扱いこなす
  • 利益を生み出し、世界を変える方法
  • 共感と脳について
  • 有能かつ愛される人になること
  • 世界平和を成し遂げる3つの方法

そもそもマインドフルネスって何?

マインドフルネスというのは、「今この瞬間」に意識を向けて大切にすることだそうです。

自分の解釈では、思考(マインド)が今自分がしていること、感じていることで満たされている(フルネス)という、字のごとくなのかなと思います。
簡単にいうと没頭しているということでしょうか。

この本は、結構独自の言葉を使うのでそのままだと解釈しにくいですが、自分の身近な言葉に置き換えて解釈してみるととってもわかりやすいなと思いました。
(もちろん、日本語でそれを過不足なく説明することができないから、そのような言葉が使われていることがありますが、全く理解できないよりは少しでも理解するための方法としてありだと思います。)

マインドフルネスは鍛えることができる

上記で解釈したように、没頭した状態は訓練で作ることができるそうです。

その一つの方法が「瞑想」とのこと。
運動が体を鍛えて身体能力を伸ばすものなら、瞑想は心を鍛えて心的能力を伸ばすというものだそう。
心的能力とは、自分が行なっていることに最善の精神状態を維持して取り組む能力かなと私は解釈しました。
例えば、集中力や平常心を維持している状態でしょうか。

瞑想については、集中していることから意識が外れたときに、意識を元に戻すという訓練だそうです。
なるべく一つのことに意識を集中し続ける時間を伸ばす、途切れても元に戻すというのが瞑想とのことで、無心になるというイメージは少し違うのかなと思いました。

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自分が特に参考になった内容

失敗から立ち直る方法

これが自分が「サーチインサイドユアセルフ」から学べた最も大きなことです。
本の中では「情動的な回復力」と書いてあります。

少し長いですが、自分がときめいた文章を引用します。

かつて、とても勇気ある運動選手がいて、自分が途方もない失敗者であることを世間に告白した。

「これまでの選手生活で、通算9000回以上、ショットを決めそこなった。300試合近く負けた。試合を決めるショットを任されて決めそこなったことが26回ある。私は人生で何度も何度も失敗してきた。・・・・・・」

それから彼は続けた。

「・・・・・・そして、だからこそ私は成功するのだ」※

この運動選手の名前はマイケル・ジョーダンで、彼を知らない人のために言っておくと、まあ、ただの史上最高のバスケットボール選手にすぎない。

※ナイキの「失敗」というコマーシャルでの、マイケル・ジョーダンの言葉。

サーチ・インサイド・ユアセルフ-仕事と人生を飛躍させるグーグルのマインドフルネス実践法-、p228

失敗しないことを意識していた自分からすると本当に衝撃的な文章でした。

どれだけ練習を重ねて、技を磨き、経験を重ねた伝説のトッププレイヤーでも失敗はします。
もちろん多くの成功をしてきたからこそトッププレイヤーになったのですが、それだけの成功を重ねるために、とてつもない回数の挑戦をしているということですね。
そこまでに至っていない自分が成功を掴むためには、失敗を気にして挑戦回数を減らしている場合ではないですね。

この本では、失敗から立ち直る方法として、失敗はありふれた経験であることを認識するとよいと書かれていました。
失敗を致命的なことと捉えていた自分にはかなり救われた言葉な気がします。

成功者とそうでない人の違いは、失敗に対する態度、自分の失敗を自分自身にどう説明するかだそうです。
特に成功者の失敗に対する解釈は、挫折は一時的なもので、努力と能力でいずれ克服するものという認識をするのがコツとのこと。

すべて成功している人なんていないので、

  • 成功している人は成功した回数以上の失敗をしている
  • そもそも失敗していないひとは挑戦していない人
  • 新しいことをしようと思ったら、自分がバカになったような思いをすることを受け入れる

ということを自分に刻んでおくのが大事だと思いました。

自分の感情を制御する方法(ジャーナリング)

ジャーナリングとは紙に自分の思考を書き出すことで、自分の意識が普段向かない一面を発見することや、自分がどのような状態なのかを客観的に見る方法だそうです。

やり方は簡単で、時間を決めて、お題を設定し、そのお題についてひたすらペンを止めることなく書き続けること。
書くことがなくなっても、「思いつかない」と書き続けることがポイントとのこと。

感情の起伏は自分が感じているもので、自分を構成するものではない。つまり、自分が経験する、一時的な生理現象のようなものらしいです。
なので、解決することもできるし、無視することもできます。もちろん時間経過で薄れていくことを理解するのが大事とのこと。

実際に、自分の今の不安や心配などを紙に書き出して可視化すると、今の自分の状態やその原因を客観的に見ることができました。
そして、解決できるものは解決し、できないものは割り切ったり、無視するなどしてだいぶん精神を安定させることができるようになった気がします。

健康を維持するために運動が大事と言われているのと同様、自分の精神を健康にするのも大事だなと感じました。

楽しいことで生計を立てる方法

大事なことは整合性だそうです。
整合性とは「自分の仕事を自分の価値観や崇高な目標とすり合わせる事」とのこと。

そして、楽しいことで生計を立てる秘訣は、「自分が楽しみとしてやっていることを仕事にすること」と簡単そうに書いてありましたが、それができたら苦労していませんね。
楽しくできている仕事とは下記を満たしているものだそうです。

  • その仕事は自分にとって、とても意味があること
  • その仕事をしている時は、没頭できている

簡単に楽しいと言っていますが、これは簡単な楽しいとは遠そうですね。

まず、自分にとって意味のあることかどうかというのは、自分のやりたいこと・目的がはっきりしていないと判断できません。

そして、没頭しているという状態は、完全に意識がそこに向いていてのめり込んでいることです。
楽しいことに没頭している状態というのは、それに興味がない人がやるとものすごくしんどい作業のことが多いと思います。
それを嫌と思わずに取り組めていることが条件だと思います。

こう解釈すると、簡単には自分が楽しいと思うことで生計はたてられなさそうです。

ちなみに、没頭する一つのコツとしては、自分に能力があっていて、やりごたえはあるけど、めちゃくちゃ難しくないものだそうです。
自分でこの状況を作り出すことを考えること、能力をつけていくことが大事そうですね。

良いリーダーになるためには

良いリーダーになるためには、信頼をいかに築くかが大事で、そのコツは共感だそうです。
共感は訓練で磨くことができるそうです。その時に大切なのが下記の4つ。

  • マインドフルネス
  • 優しさ
  • 好奇心
  • 練習

自分は目の前の相手に集中して話を聞き、知ることだと解釈しました。

また、人の褒め方も重要とのこと。
その人のことを褒めると(個人賞賛)、持って生まれた才能のおかげだと思うそうです。
一方、その人がしたことを褒めると(プロセス賞賛)、成功は熱意と努力から導かれると思うそうで、向上心や失敗からの回復力が高まるそうです。

つまり、プロセス賞賛をすることが褒め方のコツとのこと。
プロセス賞賛をするためには、日頃からその人が何をしているのかを見て、理解することが大切です。仕事を投げっぱなして、結果だけで評価するのはダメですね。
そもそも結果で評価することなんて誰でもできます。小学生でもできます。
評価する側は実績だけでなく、能力が大事なので、日々の学びは怠ってはいけませんね。

褒め方はもちろん、思いやりも大事だそうです。
いかに相手にポジティブな思いをさせるかということ。

人それぞれではあるけれど、平均的にネガティブな経験を1つ消すためにはポジティブな経験が3回は必要とのこと。
結婚相手などより等しい間柄になるとネガティブを1つ消すのに、ポジティブが5回も必要になるそうです。

確かに、人と接しているときに、ネガティブに思ったことが常に頭に残っています。
これは多少ポジティブなことがあっても、ネガティブな印象の方が強く残ります。
例えば、普段からネガティブな人が、たまにいいこと言っても、その時は「いいこと言うじゃん」と思っても、「でもやっぱり…」と思うことがしばしばです。

ポジティブを増やすか、ネガティブを消すかという選択肢ですが、基本的に対人でネガティブなことは言う必要はないのかな…と思います。
どうしても言う必要があるなら、ポジティブを3つ以上用意した上で言う必要がありますね。

「サーチ・インサイド・ユアセルフ」から学べたまとめ

以上が、「サーチ・インサイド・ユアセルフ-仕事と人生を飛躍させるグーグルのマインドフルネス実践法-」という本を読んで学んだこと、考えたことのアウトプットでした。

この本からは、下記のことを学ぶことができました。

  • 自分の感情の扱い
  • 楽しいと思うことで生計を立てる難しさ
  • 失敗から立ち直る方法
  • 良いリーダーになるための条件

自分がしたいことを為すためには、体(身体+精神)が大事だと思うので、運動だけでなく、精神のトレーニングもしていくのが大事ですね。

そして、瞑想というほどの訓練はしていませんが、意識が途切れた時に、「意識を元に戻そう」と認識するだけでも、結構変わったなと思うことがあるので、もう少ししっかりコントロールできるよう訓練するのもありだなと思いました。

感情に振り回されず、自分が為すべきことを為して行きましょう。

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