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「イシューからはじめよ」を読んだ感想【研究者の思考の教科書】

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本記事では【イシューからはじめよ 知的生産の「シンプルな本質」】という本を読んで学んだこと、考えたことをアウトプットします。

この書籍は

  • 価値のある仕事とは何か?
  • イシューの見極め方
  • アウトプットの仕方

をかなり深ーく解説している良本だと感じました。

一言で言うならば、「研究者の思考の教科書」という個人的意見です。

  • 問題設定を洗練する技術
  • 設定した問題に取り掛かる技術
  • 解決した問題をまとめ・伝える技術

といった研究を遂行する上で大事な技術について解説されています。
「お前の発表はわかりにくい、やり直し!」とかしか言わない教授なんかより、よっぽど懇切丁寧に研究の思考について解説されています。

研究をはじめる前に一度読み、進んでる時にもう一度読み、つまづいた時にもう一度読み、と何度も読み込んでいくと素晴らしい血肉になると感じました。

書籍情報

タイトル:イシューからはじめよ 知的生産の「シンプルな本質」
著者:安宅 和人
出版社:英治出版

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「イシューからはじめよ」を読んだ理由・きっかけ

「問題解決能力」よく聞く言葉ですが、同時に「問題を正しく把握する能力」ともよく言われていると思います。
問題は把握して、解いて、アウトプットしてようやく完結するものと言うのが私の見解です。

これまで、研究テーマの作り方について考えていましたが、ほんの数年研究を学んだ私のあくまでも一つの考えでしかありません。
より深く掘り下げて解説した本があるよというのを聞いて出会ったのが「イシューからはじめよ」でした。
私自身、問題設定の能力はもちろん、アウトプットが弱いと感じるので、「解いた問題のアウトプットの仕方について」特に学びたいと思い読み進めました。

「イシューから始めよ」で解説されていること

解説内容のまとめ

はじめに 優れた知的生産に共通すること
序章 この本の考え方ー脱「犬の道」
第1章 イシュードリブン ー「解く」前に「見極める」
第2章 仮説ドリブン1ーイシューを分解し、ストーリーラインを組み立てる
第3章 仮説ドリブン2ーストーリーを絵コンテにする
第4章 アウトプットドリブンー実際の分析を進める
第5章 メッセージドリブンー「伝えるもの」をまとめる
終わりに 「毎日の小さな成功」からはじめよう

イシューからはじめよ 知的生産の「シンプルな本質」、目次

そもそも「イシュー」とは何か

イシュー = Issue
とは下記の意味だそうです。

一般的な用語としては「論点」「課題」「問題」などと訳されることが多いが、クリティカル・シンキングにおいては、論理を構造化する際に、その場で「何を考え、論じるべきか」を指す。

goo辞書、MBA経営辞書

もう一つ押さえておきたい言葉として、よく出てくる「ドリブン」とは何か?
ドリブン = driven (driveの過去分詞形)
原動力であること。主導していること。という意味だそうです。

価値のある仕事とは何か?

生産性とも言えるそうで、「イシューからはじめよ」では、「どれだけのインプット(投下した労力と時間)でどれだけのアウトプット(成果)を生み出せたか」で評価するそうです。
価値は2つの軸から成り立っているとのこと。

  • イシュー度
  • 解の質

イシュー度は、解決すべき問題の重要度と解釈しました。
確かに問題だけど解決しても、たいして何も変わらない問題。
解決すると大きく変わる問題。

解の質は、問題の答えをどれぐらいの満足度で提供できるか、納得させることができるかと解釈しました。

イシュー度と解の質が高いものこそ価値がある仕事とのことです。
イシュー度の低い問題でどれだけたくさん質の高い解を出しても、最終的な価値は上がらないそうです。
よく耳にする「努力は必ずしも報われない」という理由はこれですね。
本当に取り組むことを見極めて選んで、正しい努力しないと結果は出ません。
イシュー度の高い問題を選定し、解の質を上げていくことが大事だそうです。

イシューの見極め方

「何に答えを出す必要があるのか」からはじめ「そのために何を明らかにする必要があるのか」について考えていくことが重要とのこと。

まずはじめに、仮説を立てることが大切だそうです。
仮説をたてると、必要な情報や分析すべきことが明確になります。
一方で、仮説がないと、結果が出た時に良し悪しの解釈が難しくなります。

仮説を立てるとして、そもそも良いイシューとは何でしょうか?
それが次の3つを持っていることだそうです。

  • 本質的な選択肢
  • 深い仮説がある
  • 答えを出せる

この中で特に陥りがちなのが、「答えを出せる」とのこと。
残念ながら、人間はなんでもは答えを出せません。正確には、現代の技術ややり方で答えを出すことがほぼ不可能な問題は意外と多いということ。
せっかく良いイシューや仮説を立てても、答えを出せないと意味がありませんね。

アウトプットの仕方

良いイシューを見極め、解の質を上げても、伝えられなかったら意味がありません。
伝えること、つまりアウトプットすることで大事なのは「本質的」かつ「シンプル」であることだそうです。
まず、アウトプットの目的としては

  • 意味のある課題を扱っていることを理解してもらう
  • 最終的なメッセージを理解してもらう
  • メッセージに納得して、行動に移してもらう

というものがあります。
この時に意識すべき大切なことは下記の点だそうです。

  • イシューに沿ったメッセージがあること
  • サポートデータのタテと横の広がりに意味があること
  • 1チャートに1つのメッセージを徹底すること

知人の話ですが、数十万かけて出したデータを、せっかく出したからということで論文のサポートデータとして載せたら、レビュアーに必要ないから消すように言われたという話を聞いたことがあります。
まさに、イシューに沿ったメッセージ性だったり、サポートデータの広がりに意味があることが大事ということですね。
どれだけお金と時間をかけて綺麗なデータを作っても、必要性と意味をはっきりさせないと必要ないものになるということですね。

またやたら話が長い人とか、伝えたいことがたくさんあるのでしょうが、結局何が言いたいのかわからなくなりますね。
シンプルさと1つのことに1つのメッセージは大事ですね。
私の記事も長いので、もう少しシンプルにしていくよう努力が必要です。

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自分が特に参考になった内容

答えありきではない

私も初めはなかなか「答えありき」と「イシューからはじめる」ことの違いがわかりませんでした。
本書でも、イシューからはじめるという姿勢で取り組むと起きる誤解ととりあげていました。

「自分たちの仮説が正しいと言えることばかり集めてきて、本当に正しいのかどうかという検証をしない」

これでは論証にならず、スポーツでいえばファウルのようなものだ。

イシューからはじめよ 知的生産の「シンプルな本質」、p183

研究においても、ものづくりにおいても、情報発信においてもものすごく大事なところですね。

身近な良くない例として、ワイドショーや社会評論系の本などで、自分の主張を補強するデータしか提示しない人をまれによく見かけます。ひどい人だと自分の主張に相反するデータや事実は無視するなんてことも。
相反する主張やデータがあるのに、比較をしないと、その人の主張自体が本当かどうか、信頼に値するかどうかわからなくなってしまいます。

本当に大事なことは、必要な事実を積み重ねて自分の仮説がどのくらい成り立つのかを明らかにすることではないでしょうか。
特によく聞くのが仮説が「合っていた」、「合っていなかった」というものですが、仮説は0と100だけではないですね。
仮説を立てるのは、真実は何か?を予想しているだけで、その予想したうちの何%が正解なのかを確認するのが科学だと思います。基本的に科学は真実を明らかにしていくことが目的で、自分の主張を通すことが目的ではありませんね。

社会が必要としているものを予想、作製するのがものづくりだと思います。自分の都合の良い情報だけ集めて作ったものは売れないでしょう。

自分に都合が悪い情報もちゃんと受け止めていくことが科学やものづくり、それ以外でも本質的であり、責任がある行動だと思います。

伝えるものをまとめる方法

博士号の審査で特に注意され、自分でも直さないといけないなと思ったことが「自分がやってきたことや出した成果をとにかくたくさんアピールしたくなる」です。
自分は割とドライだと思っていたのですが、ついつい思い入れが勝り、やってしまいました。

伝える能力についてでもアウトプットしましたが、自分が言いたいことと相手が知りたいことは違います。
客観的に意味のある課題であるという「本質的」と、必要な言葉と情報だけで構築する「シンプル」で構築することが大切だそうですね。

また、何を言うかも大事だけど何を言わないかも大事だそうです。
いわゆる「引き算」ですね。引き算が苦手な人は多いと巷で噂になっているようですし、私も苦手なので、とにかく「本質的」「シンプル」を意識することが必要です。

「イシューからはじめよ」から学べたまとめ

以上、「イシューからはじめよ」という本を読んで学んだこと、考えたことのアウトプットでした。

私はこの本を読んで下記のことを学ぶことができたと感じます。

  • 「イシューからはじめること」と「答えありき」の違い
  • 伝えることをまとめる方法

研究や仕事でかなり参考になることがたくさん書いてあって、研究する人の教科書と言っても過言ではないというぐらい良本だと思いました。

研究以外にも、ブログでも役に立ったと感じます。
ブログをやっていて、稼ぐブログはキーワードを意識してとか、みんなが知りたがっていることを書くと言う感じの情報をよく耳にします。ところが、いまいち実感がつかめないというか、納得できないというか、なかなか腑に落ちなかったです。
本書を読んで、結局のところキーワードを意識するのは、本書で解説されている「イシュー度」の高さを意識することと同じ意味なのだなと腑に落ちることができました。
解決しても対してインパクトの無いこと(さほど多くの人が必要としていないこと)にいくら力を割いて良い記事を描いても、成果には繋がりにくいよというこということですね。

本書の内容をしっかり血肉にして、イシューの見極め方からアウトプットまで洗練していきます。

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