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【LIFE SHIFT】ライフシフトを読んだレビューと身につけるべき能力を考える

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本記事では、「LIFE SHIFT 100年時代の人生戦略」を読んで学んだことをアウトプットします。

長寿命化したり、世の中の変化で、これまでのロールモデルが通用しなくなったこれからにおいて、どのように生きるべきか?

そんな疑問に対して、正解はないから自分の生き方を身につけるために大事な要素を教えてくれる本でした。

個人的にこの本を通して重要だと感じた要素は下記の3つです。

  • お金との向き合い方
  • スキルと知識の身につけ方
  • 時間の使い方

人生における、将来プランの中で、お金とスキル・知識というかなりダイレクトなところを解説してくれている評判通りの良書だと感じました。

書籍情報

タイトル:LIFE SHIFT 100年時代の人生戦略
著者:リンダ・グラットン、アンドリュー・スコット
訳:池村千秋
出版社:東洋経済

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「LIFE SHIFT」を読んだ理由・きっかけ

これまではアカデミアで研究者!という、世界をまだ知らないころに抱いていた目標で生きてきました。
ところが、ひょんなことから企業の研究者になって、これまでとは違う世界が見えてきました。

小さい頃はいい大学を出て、いい会社に入って安定的に生きろと言われてきましたが、
世の中が色々と動いてきて、某電機メーカーのように大企業ですら安定とは言えなくなってきました。
さらに、パンデミックにより、世の中がさらに変化して、これまでのロールモデルがほぼ役に立たなくなってきましたね。

ではどうやって生きていくのが良いのでしょうか?

ということで、これからの生き方を考える上で良書と評判の、「LIFE SHIFT」から、これからの時代の生き方を学ぶことができたらいいなということで読んでみました。

「LIFE SHIFT」で解説されていること

章構成

序章 100年ライフ
第1章 長い生涯
第2章 過去の資金計画
第3章 雇用の未来
第4章 見えない資産
第5章 新しいシナリオ
第6章 新しいステージ
第7章 新しいお金の考え方
第8章 新しい時間の使い方
第9章 未来の人間関係
終章 変革への課題

LIFE SHIFT, 目次より

解説されていること

この本は「長寿命化によってこれまでの生き方が通用しなくなった世界」をいかにうまく対応していくことが大切かを解説した本だと感じました。

生きる上で大事なのはお金で、老後の貯金として2000万円貯める必要があるよという話題が一時期世の中をにぎわせましたね。
また、定年後の再雇用制度も広まったりして、以前までの老後までにお金をためて、老後を楽しむなんてことが通用しなくなってきているように感じます。

お金とどう向き合うのか?
お金以外に大事なことはなにか?

について「LIFE SHIFT」で「これから何が大事になってくるのか」「身につけなければいけことは何か」が紹介されていました。

これまでの人生は、

  • 就職までの学びによる知識を蓄える
  • 労働によってお金を蓄える
  • 老後の生活を楽しむ

というような3つのステージだったけれど、寿命の増加によって、老後の期間が伸びたことで、この法則が当てはまらなくなったということだそうです。

この変化に対応する上で大事なことが、

  • 金融リテラシー
  • 長期的に稼ぐことができるスキルと知識
  • 時間の使い方

とのことです。

「LIFE SHIFT」から学んだこと、考えたこと

感想

なかなか難しくて読み応えのある本でした。

世の中は常に変化しているし、絶対に正しいというものがないので、自分が何を大事に考えて、どうやって生きるかは人次第だよというところにはかなり共感しました。

自分は身内から、いい大学に入って、いい企業に入って安定的に生きるんだよということを何度も聞かされたてきましたが、
高校生ぐらいの頃から、「世の中どうなるかわからないから自分が生きたいように生きて、生き残るスキルを身につけるの大事じゃないかな」ということで、研究者として博士課程に進学したいと思っていたのは、我ながら先見の明があったと思います。

誤算でもないけれど、アカデミアに少し足を踏み込んで、資金難とかポスト不足とか、小さい頃から聞いていたよりもかなりアカデミアの世界が変化しており、その上で、アカデミアに残ることが研究者として正解なのかというのも考えられたのはなかなか冷静だったと思います。

とは言っても、所詮は人生をそこまで深く長く生きてきた人間なので、何をどうしたらいいのかまで具体的な対処法を考えるまでには至っていませんでした。
この本では、お金、スキルと知識、時間、人間関係が大事とのことで解説されていました。
どれも他の人の行動に対して、自分的にはちょっと違うけどどうなんだろうかと疑問を抱いていたことを解決してくれるような内容で非常に参考になりました。

この本で一番大事だなと感じた部分は下記のものです。

実験が重要な理由もここにある。昔のように特定のロールモデルに従っていればいい時代ではなくなり、ありうる自己像の選択肢が大きく広がる時代には、実験を通じて、何が自分にとってうまくいくのか、自分がなにを楽しく感じ、なにに価値を見いだすのか、なにが自分という人間と共鳴するのかを知る必要があるからだ。実験は、若者だけのものではない。それは、あらゆる年齢層の人にとってきわめて大きな意味をもつ。私たちを次の地点に導き、どのように移行をなし遂げればいいかを明らかにするのは、実験なのだ。実験と探求は、一人の人間の人生を貫く要素の一部を成すものである。

LIFE SHIFT, p361

これまでのロールモデルが通用しなくなるこれからの人生は、一人一人が自分の生き方を成すためにとにかく実験するのが大事というのはまさにその通りだと思います。

最近、「進撃の巨人」という名作漫画を読みましたが、そこでも「何が正しい選択かなんてわからないから、後悔しない方を選べ」という感じのセリフがあり、まさしくこういうことだなとかなり印象に残っています。

研究者としては実験と聞くと、科学の実験によって未知のものを明らかにする印象がつよいですが、
それを人生というターゲットに変えただけで、自分が生きたい人生を歩むためには?ということを実験を通して近づいていくのがこれからの生き方なのかなと思います。

お金のこと

お金の大事さについて、自分が感じたのは、

  • 自分がまとまったお金をもらえるようになって税金などが想像以上に取られた時
  • 研究室がブラックすぎてどうにかしたいけど、結局お金がないと自由に立ち回ることができないんだなと弱さを痛感した時

の2つのきっかけでした。

そこで取り組んでみたのが下記の2つで、

  • お金の勉強をしてみる
  • お金を別のところで稼いでみる

お金の勉強は、日本のお金の仕組みについての本(ファイナンシャルプランナーの資格の教科書とかわかりやすくてよかった)を読んで勉強しました。
ライフシフトでは、「金融リテラシーを身につけるのが大事」と述べられており、そしてそのためには、

実際に経験を積むことが金融リテラシーを高める最善の方法だということもわかっている。
一般的に、年齢を重ねるほどリテラシーが高まるのは、それが理由だ。だから、早い時期に貯蓄と投資を始めて、リテラシーを高めていくといい。

LIFE SHIFT, p275

と、解説されていました。

最近「つみたてNISA」を始めてみたり、会社の確定拠出年金について調べてみたりして、確かに本を読むよりも、実際に経験しながら調べて学ぶことが近道だなと実感しています。

お金の使い方についても興味深いことが述べられていました。

多くの研究において、消費活動によって得られる満足度は、過去の消費レベルの影響を受けることが明らかになってきているようです。
つまり、今消費レベルをあげてしまうと、将来は今と同じか高いレベルの消費活動を行わないと満足できなくなるというものです。

ひもじい思いをするのが良いという訳ではないと思うけれど、豪遊する癖をつけずに自分が大事だと思うものだけにお金を考えて使うことを徹底するのが大事かなと思います。

スキルと知識

これは博士課程まで進学したからこともあって、かなり理解できている部分かなと思います。
ライフシフトではスキルや知識のことを「見えない資産」と定義して、お金と同等に大事なものとしていました。

特に、大事なことは「長年かけて身につけたスキルと知識」とのことで、腐らないものが大事とのことだそうです。

最近SNSでよくみる稼ぎ方については、今しかできない稼ぎ方のイメージを持ちます。
良く言う波乗りというやつでしょうか。
波が起きているところに乗っかっていくことでお金を稼ぐというものですが、こういうノウハウは波が静まったら使えなくなるので腐るスキルや知識だと思います。
また、自分が今稼げばいいだけという性質も強いので、将来的に世の中が発展することもないのかなと思います。
今あるものを食いつぶすよくない稼ぎ方ですね。

では腐らないスキルと知識は何か?

ライフシフトでは、「経済的な価値を生み出せて、希少性があるスキルや知識」として大学院教育があげられていました。
確かに大学卒と大学院卒では理系においては、明確にスキルと知識が異なると感じます。
具体的には、研究能力と分野に対する知識です。

理系の大学で最も密度高く科学技術について学ぶことができるのはやはり研究室に所属してからだと思います。
ところが、学部では就職活動があり、卒論執筆がありで研究に費やす時間はほぼありません。
大学院、修士課程であれば1年間ぐらいは確実に研究に没頭できる時間がありますし、学部の基礎がついているのでかなり濃密なスキルと知識を得ることができると思います。
博士課程に進学すればそれがより高いレベルになるのも納得でしょう。

そして、世の中をよりよくするためにはこの科学技術が必要不可欠です。
近年のパンデミックでも結局ワクチンという科学技術があるおかげて、具体的かつ有効な対策ができてきているように感じます。
間違っても、影響力だけある素人のよくわからない突拍子もない行動ではないでしょう。

波にのって稼ぐのは短期的に成果が出て楽しいかもしれませんが、
波を作り出すことで稼ぐ方法もあるというのも忘れてはいけませんし、その方が世のため人のためにも繋がってより良い未来を作る稼ぎ方なのかなと思います。

時間の使い方

時間の使い方については、お金とスキル・知識に直結するためのかなり大事なものだと思います。

  • 労働で時間をお金に換えるも自由
  • 勉強で時間をスキル・知識に換えるも自由
  • ぐーたらして時間を無(あるいは活力)にするも自由

ライフシフトでは、時間は誰にも均等に24時間与えられた資源なので使い方次第と解説されていました。
(自分的には、生まれた家庭の裕福さや、ショートスリーパーなどの体質なんかを加味すると不平等だと思うけれど、時間をお金とスキル・知識に変換できるのは等しく同じなので今はおいておきましょう。)

生き方に対する時間で大事なことは、時間をお金とスキル・知識にどうやって換えるのかということだと思います。

  • お金に変えて人を雇ったり、装置を導入することで自分の時間を増やして、さらに投資することも可能
  • スキル・知識に変えて、仕組みかしたり、効率化することで、時間を節約して、さらに投資することが可能

どちらにしても、時間をどうやって増やしていくのが大切なのかなと感じます。

これについては今、自分はなかなか良い環境にいることができていると感じています。
理由は、今勤めている企業での仕事を通して学びがあること、サービス残業がないことです。

仕事を通して学びがあるということは、労働に投資した時間から、お金とスキル・知識の両方を得られているということになります。
これはかなり効率的だと思っています。

そして、サービス残業がないということは、自分の時間も確保できているということで、ブログなどを通して、お金とスキル・知識を得ることができているという点があります。

まだまだ最大効率で行うことができているとは口が裂けても言えませんが、時間という資源を割とうまく使うための土台ができつつあるのではないかなと感じています。

今の状況がずっと続く訳ではないので適宜対応していかないといけませんが、そのためには土台が必要なので、今の活動で実験を繰り返して自分が納得のいく人生の歩み方を進んでいけるようにしようと思います。

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まとめ

以上、「LIFE SHIFT」を読んで学んだことのアウトプットでした。
正解の生き方というものがないこれからの生き方では、実験を通して自分の生き方を見つけるしかないとのことを学びました。

そのためには

  • お金との向き合い方
  • スキルと知識の身につけ方
  • 時間の使い方

がかなり重要になってくると感じました。

著者がスキルと知識の大事さを述べているところで、大学院を挙げていたあたり、似たような思考があるのかは知らないけれど、共感できる部分が多かったです。
自分が疑問に思いつつも、ではどうすればいい?という部分に回答してくれているような本で個人的にはかなり出会えてよかった本だなと感じました。

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