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就活を真面目にしなくて研究職に就いて後悔していること【面倒でもやるべき】

研究の姿勢
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本記事では「就活を真面目にしなくて研究職に就いて後悔していること」についてアウトプットします。

就職は人生を左右する大事なイベントではありますが、

  • 就職活動は面倒臭い
  • 働けたらどこでもいいかな

と思う人も多いと思います。

そんな中「就職活動を真面目にしなくて後悔することは何?」という疑問について、就活をせずに研究職として就職して

  • 就職活動を真面目にやらなくて困っていること
  • 就職活動で大事な情報は何だったのか

についてアウトプットします。

困っていることは

  • 関連企業との繋がりやパワーバランスなどがわからない
  • 製品開発などでも他社との繋がりが大きいが、どこにアプローチすればいいかわからない

就職活動で得ていて損はない大事な情報は(待遇面はもちろんですが)

  • その分野の関連企業と規模
  • 気になる企業がどんなことをしようとしているのか

上記のことは、研究職という他社との関わりが少なそうな部署でも非常に大事だと痛感しています。
そしてこのような情報は就職活動のタイミングである程度まとめて把握しておくのが大事だったのではないかと後悔しています。

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そもそもなぜ就職活動をしなかったのか

そもそもなんで就職活動をしなくて後悔している状況に陥っているのかというと、

  • 博士課程・ポスドクの時に、大学に残るか企業に就職するかすぐに決断できなかった
  • 研究活動に追われていて疲弊していたことで自分の人生ちゃんと考えられない状態だった
  • 企業に就職することを決断した時に共同研究をしていた企業からオファーがかかった

というような経緯がありました。

大学と企業については大きな分岐になるからそう簡単に決断できないのは仕方ないとして、
どっちにするにせよ就職活動はどちらの場合も想定して、ちゃんとしたタイミングでやっておきなよという過去の自分へのツッコミですね。

所属ラボがブラックなこともあり、一般的な就活が禁じられていたり、博士は毎回推薦しているという教授の推薦が使えなかったり、精神的に崩壊しかけていたりという状況だったから仕方なかったとの弁明はありますが…

そもそもそんな状況だったら、ラボの教授と関係を切って就職活動に真剣に取り組んだ方が自衛の面でもよかったのではとも思うのはまた別の話ということで。

そんなこんなで、運良く拾ってもらえたおかげで、就職活動を経験せずに企業で研究者として勤めている状況です。

企業に就職してアカデミアで経験できない部分をたくさん学んでいますが(元ポスドクが企業の研究者になって1年過ごして大事だと感じたこと【研究への意識】)、
就職活動を経験せずに、1年間企業で働いて困ったことが出てきました。

それが下記の2つのことです。

  • 関連企業との繋がりやパワーバランスなどがわからない
  • 製品開発などでも他社との繋がりが大きいが、どこにアプローチすればいいかわからない

就職活動を真面目にやらなくて困っていること

関連企業との繋がりやパワーバランスなどがわからない

企業に入ってから、大学に所属していた時よりも所属組織の情報というのはかなり大事であると感じています。
特に競合他社となんかは、ライバルであったり、独占禁止法に触れるような悪いことになってしまったりととにかく情報の管理が大事になってくるそうです。

そんな中、就活をしなかったせいで、自分が所属している企業の競合他社に当たる企業がどこなのか全くわかりませんでした。
さすがに今は勉強したので把握はしていますが、就活で調べて関連企業を知っていればこんな手間はかからなかっただろうなと思います。

そして関連企業がわからないということは、パワーバランスがわかっていません。
自社の技術は市場のどこをどう押さえていて、他社はどんな技術でどこを攻めているのかとか情勢がわからないことになります。

実際に研究開発する中で、新規テーマの創出とかもやっていますが、パワーバランスや情勢がわからないとどんな技術を生み出すのが良いのか正確につかむことができません。
大学とかでは、とにかく新しい技術を生み出せばよかったですが、企業はどうしても求めている人(社会の需要)に応じた技術という縛りがでてきます。

これも就活の参考書などで、どの企業がどの分野をどのような技術で押さえているのかなど解説されているものがあったような気がするので、ちゃんと読み込んでおけばよかったなと思いました。

研究開発というあまり外部と関わらなさそうなことでも、外部の情報というのは研究を進める上で非常に大事な要素だと感じています。

製品開発などでも他社との繋がりが大きいが、どこにアプローチすればいいかわからない

実際に研究開発を経験してみて、他社との繋がりが非常に大きいことを知りました。
やはり企業にも得意不得意はあり、共同開発として他企業や他大学との連携はかなり重要になっているようです。

この中で、下記の2点は研究開発で押さえておく必要があると感じています。

  • 今必要な技術を持っているのはどこの企業なのか
  • 開発した製品に興味を示して試してみてくれそうな企業はどこなのか

就活をちゃんとしてきて、様々な企業や分野を把握している同僚は、実際にこの部分での検討がかなり早いです。
自分は知らないので、そもそもどんな企業があるのかから調べないといけないため、時間がかかってしまいます。
ちょっとの差かもしれないけれませんが、結構大きいんじゃないかなと思っています。

研究開発という外部と関わらなさそうなところでも、外部の情報は大事なことに加え、外部との連携も大事な上に、情報がないとどこと関わるのがいいのかの提案に時間がかかっていまいます。

実際に仕事をしていて、速さが割と命と感じることが多々あるので、仕事しながら勉強するよりは事前に知っているのがやはり強いと思います。

就職活動で得ていて損はない大事な情報

実際に就活をしていなくて、研究職として仕事をする中で後悔していることから思う、「就活の時に知っておいた方がいい情報とは何か」を考えると、下記の2点だと思います。

  • その分野の関連企業と規模
  • 気になる企業がどんなことをしようとしているのか

結局のところ、実際に知らなくて困っている情報がそのまま必要ということになり、ほぼ繰り返しの総括のようになりますが。

その分野の関連企業と規模

企業という組織の一員になって、競合他社と呼ばれる企業との関わりやパワーバランスが大事だと感じます。

競合他社の把握については、就活の参考書なんかで解説されている関連企業をよく読んでいれば、把握するのは容易だと思います。
入社してから余計な苦労を減らすためにも、事前に把握しておいて損はない部分ではないでしょうか。

研究開発の業務上、競合他社がどのような技術を持っているのか、特許を出しているのか、どの分野を押さえているのかが大事になってきます。
何よりもテーマの方向性やどの技術に注力するのかを決める上で必須で、すでに特許で押さえられていることを進めてもただの無駄になります。
そして、競争に負けて先に特許で押さえられてしまったらなんとか回避する方法を探さないといけません。

こんな中、警戒すべき企業はどこなのかを把握して、情報を集めていくことは特許系の部署だけでなく、研究職の一つの仕事なのかなと思います。

そんな研究を進める上で必要な情報収集をするに当たって、「どこの企業」を調べたらいいかを知っていることがやはり重要だと感じます。
もちろん、上司が管理してくれている部分はありますが、自分で知っておいた方が早いです。
そして、就職してからも知ることはできるが、あらかじめ知っておいた方が理解が早いなとも思います。

気になる企業がどんなことをしようとしているのか

研究開発を行う上で共同開発できそうな会社の把握がとても重要です。
もちろん就活前の段階でそんな深く知ることは無理な話ではありますが、自分が注目した企業だけでも、どのような技術をもって、どんな製品を作って、どのような方針で進めていこうとしているのかを把握しておくのは大切ですね。

こういうのは企業のHPのIR(Investor Relations:インベスター・リレーションズ)情報で調べることができます。
余談ではありますが、私は本当に知らなさすぎて、IRと聞いて分析装置の方だと勘違いしていたレベルです。
普通に就活している人たちは確実に目を通しているそうで、やはり就活での情報収集は大事なんだなと感じています。

もちろん学会などの企業ブースで情報収集はよくしていたので、自分の専門分野についてはどのようなことをしているのかについては理解しています。
とはいってもそれは企業のただの一面でしかないので不十分だなと感じました。
世の中にはびっくりするぐらいたくさんの企業があり、一つの企業でも様々な分野に広げる試みをしているようですね。

このような状態を経験しているからこそ、+αで調べることと、0から調べることはかかる労力が全く異なると痛感します。

テーマ提案を行う際には、もちろん自社のみで完結する方が望ましいですが、そうは簡単に行かないことが多いので、「不足している技術を持っているところはどこか」まで提案する必要があることが実際に業務の中で多いように思います。
これについては、会社自身が持つ繋がりがあったり、判断するのは会社になるけれど、何も提案できないのと、提案できるのでは印象が変わります。

就活をしっかりしてきた同僚は、上司との研究のディスカッションでもここの部分の話が早いなか、全く知らなくてついていけない私の状況を見ると、やはり就活の段階で学ぶ役に立つ知識なんだなぁと感じます。

余談:面接練習はしておいた方がいい

仕事を経験して困ったことというよりは、採用の際の面談で後悔した話です。

一応、企業からオファーをいただいたので、エントリーシートなどの過程は省略だったのですが、もちろん面接はありました。
普通であれば、面接練習をする人が多いと思いますが、「学会で発表慣れしているし、ディスカッションもしているから大丈夫だろう」と面接練習をせずに慢心していきました。

その結果、そもそもの面接の雰囲気に慣れていないなどの理由で緊張しすぎて何を話したか全く覚えていません。
話の内容はたぶん問題なかったような気もしますが、部屋に入る時や面接時の振る舞いなどのお作法はやはり練習して、意識せずにできるようにしておくことが余裕を持つために大事なことなんだなと痛感しました。

今回は運がよかったですが、いつか転職しようとした時とかかなり苦労するんだろうなと感じています。

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まとめ

以上、「就職活動をせずに就職して後悔していること」についてのアウトプットでした。
困っていること・後悔していることは下記の2つです。

  • 関連企業との繋がりやパワーバランスなどがわからない
  • 製品開発などでも他社との繋がりが大きいが、どこにアプローチすればいいかわからない

就職活動を通して得られる知識で仕事に役に立つ情報は下記の2つです。

  • その分野の関連企業と規模
  • 気になる企業がどんなことをしようとしているのか

お金と時間がかかって大変だし、合理的でない形式化をされたり、理不尽さがあったりして無駄のように思う就活ですが、実際に働いてみると意外と就活で学ぶことって大事なんだなと、してなくて困った立場からの気づきでした。

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