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【読書について】考える力を養う読書との向き合い方を考える【読書メモ】

Book Memo
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本記事では「読書について」を読んで考えた、本との向き合い方についてアウトプットします。

この本、17世紀ぐらいに書かれていますが、書いてある内容は現代でも通用することばかりで、読書に対する考え方はこの頃には真理にたどり着いていたのかと思うぐらいの良書でした。

読書は「他人にものを考えてもらうようなもの」で、考える力をつけるにしても、何かを変えるにしても読書をした後、自分で考えて行動してはじめて読書の価値が最大になるということが解説されていました。

研究に携わる者として常に考える力は養っておきたいものです。

書籍情報

タイトル:読書について
著者:ショウペンハウエル
訳:斎藤忍随
出版社:岩波書店

 
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「読書について」を読んだ理由

読書は大事だと思う私ですが、

なぜ大事なのか?

考える力が付くから?

知識を得るため?

本を読む人は年収が上がると言われているから?

など、自分の中に明確な答えがないことにふと思い至り出会ったのがこの「読書について」ショウペンハウエル 著です。

研究をやっている身として、考えるための基礎力を養うため、知識を得るためと漠然と読書していましたが、この本で一度読書との向き合い方を考えます。

読書とは

「読書について」では“読書の定義”は次のように述べられていました。

”読書は他人の足跡をたどること”
”読書は他人にものを考えてもらうもの”

読書をして何かを知ったり、分かったりしたと思っていても、実は読んだだけでは自分のものになっていないようですね。
いわゆる知ったつもり、分かったつもりになっているだけということ。

実際に自分の糧とするためには、熟考して自分で考えて答えにたどりつく必要があるということで、
本を読んだ後、何度も反芻して考えて初めて自分のものになるということだそうです

特に多読は他人の思考をただなぞり続けるだけで、自分で考える時間を作る前に次の本を読んで、知ったつもりのままになるため考える力が身につくどころか、考える力を失う可能性があると…
講義をたくさん聞いていても自分で問題を解かないと成績が上がらないのと似ていて納得です。

読書の向き合い方としては、基本は自分の頭で考えて、考えに行き詰まったときに読書をすることで他人の思考から解決のヒントを得るというのが良いという感じのことが述べられていました。

これについても、読書をするときのモチベーションはただ気になったから読むときよりも、何か解決したいことがあって読む読書の方がモチベーションが高いので、これも体感的に納得できることでした。

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本を読んで何が変わる?

読書をしたから何かが得られる。何かが変わる。というのはそうであればとても嬉しいところですが、読んだだけでは得られないし変わらないのが人生かなと思います。

では読書をすることでどんな効果が得られるのか?

「読書について」曰く、
読書は自分たちが持っている才能を使うことを促すきっかけになるだけで、たまたま読んだ本の内容に自分の気持が刺激されて行動できたときに効果が発揮されるそうです。

本を読んでも行動しないと意味がないとはよく耳にしますが、さらに掘り下げると、「自分の原動力を刺激する」本を読んで行動できたときに読書の価値が跳ね上がるらしいです。

良書というのは人によって違うとは思いますが、自分の原動力を刺激してくれる本を良書とするならば、その良書はどのように探すのがよいのかについても述べられていました。

答えはシンプルで、「悪書を読まない。人生は短いから悪書に時間を使うべきでない」というのがこの本の主張でした。

どんな本でももったいないと思って読んでしまうので見習いたい姿勢です。

本の書き方

面白いことに「読書について」では、読書をする側だけではなく、文章を書く側についても言及されていました。

これもよく言われていることではありますが、「シンプルかつ簡潔に書くべし」とのことです。

というのも、
「真理はそのままで美しく、簡潔に表現されているほど良い」のがその理由。

ただし、シンプルにしすぎるのも必要な情報が削り過ぎられて良くないので、「過不足なく」というのが肝のようです。
必要なもの不要なものを見極めることが重要とか。

また、「人間は1度に1つのことしか考えることができないので、述べるべきことは1つずつ…
というのもプレゼンなどで言われる1スライド1メッセージと言われる鉄則と同じですね。

比喩や直喩の使い方も重要視されていて、これらは「未知のことを既知のことで説明する試み」とのことで、”試み”と書かれていたところがポイントかなと感じました。
比喩のコツは、類似する点を取り上げて、類似しない点を捨てるというところにあります。

岩波文庫シリーズを何冊か読んでいて、どれも1つの事象を説明するのにやたらと様々な例えを使うなと思っていたのですが、これこそがその事象をなんとか伝えるための”試み”だったのかと思うと、1つの比喩や直喩でビシッと伝えるのがいかに難しいのかがよくわかりました。

理解してもらうためには様々な観点から共通項を見つけて根気よく伝えることも大事なんだなと思いました。

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まとめ

以上、「読書について」を読んで考えた、本との向き合い方についてのアウトプットでした。

たった150ページほどの薄い本でしたが、昨今の読書術など原液を薄めたと言われる自己啓発本の原液がこの本だろうなと感じたほど中身の濃い本でした。
(そして値段も昨今の自己啓発本の半額程度とお得!)

読書をしただけでは変わらない。読書してから自分の頭で考えて行動してこそ価値があるというのは300年経っても変わらない真理なんだろうなと言うことで、数ヶ月放置したブログを再開して行動していきたい所存です!!

 
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